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恩師に抱いた初めての疑問──『湯川博士、原爆投下を知っていたのですか』
“原子力村のドン”と呼ばれた森は、晩年になって、ひとつの謎に苛まれていた。父母係累を一瞬にして喪い、自身も爆心地で被爆した昭和二十年夏の広島。あの日、あの場所に“特殊爆弾”が落とされることを、恩師の湯川秀樹は知っていたと聞かされたのだ。自分の原子力人生を決定づけた恩師の真意は、いったい何だったのか。
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(※本書評は単行本『湯川博士、原爆投下を知っていたのですか』刊行当時のものになります)
「森一久」という名前を聞いてピンとくる人は果たしてどれほどいるだろうか。...
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「辺野古基地移設反対」は県民の「総意」ではない――沖縄の不都合な真実
■本当に「総意」なのか
昨年末に行われた沖縄県知事選で、米軍の普天間基地の辺野古移設に関して、反対派の翁長雄志氏が、容認派の仲井眞弘多氏を破って当選したことは記憶に新しい。この結果を持って、「沖縄県民の総意は、移設反対だ。政府はそれを真摯に受け止めるべきだ」という声もまた強まっている。特に一部の新聞やテレビでは、このような論調が目立つ。
『沖縄の不都合な真実』の著者の一人、篠原章氏によると、沖縄の政治家は保革を問わず「県民の総意」「県民の悲願」といった言葉をよく用いる傾向があるという。...
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