〈皆様のお陰で当選致しました〉メールは公選法違反……送信主は「山尾志桜里」?

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 民進党・山尾志桜里(しおり)代議士(41)に浮上する疑惑の数々。政治資金収支報告書を見ると、資金管理団体「桜友会」と長を務める支部との間で行われた寄附の額・日付が一致せず、記載されたガソリン代は“地球5周分”の走行距離に相当するものだった。「日本死ね!!!」ブログを取り上げたことで党の政調会長に大抜擢された彼女には、ほかにも“謎”がある。

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 さらなるミステリーはメールについて。

選挙区内で送られた謎のショートメール 発信元が山尾志桜里陣営なら“違法”

 上の写真のように、例えば先の総選挙の翌日には、

〈皆様のお陰で当選致しました.厚く感謝御礼申し上げます.民意を国政へ頑張ります.山尾しおり(以下、事務所電話番号)〉

 といった当選感謝のショートメールが、今年2月27日には、

〈衆院予算委にて安倍総理に質問します.(中略)NHK放映ぜひご覧ください.山尾しおり事務所〉

 と丁寧な宣伝が届いている。発信元は米国だが、登場する秘書の名や携帯番号は実在するもの。

「正確な数は把握していませんが、選挙区内のかなりの方に送られているのではないか。私の知り合いはもちろん、自民党の県議や市議も受け取っています」

 と、地元政界関係者。

 愛知7区の小選挙区で対立する自民党の鈴木淳司代議士の陣営が県警本部に掛け合ったところ、

「やっていることは違法。ただ、“送信者が海外のサーバーを利用し、番号が誰のものか特定できない”と言われたそうです」

 事実、総務省や地元選管の話を総括すると、

〈選挙活動および政治活動に関しては公選法で、受信者が送信者に“ここへ送れ”と指定したアドレス以外に送ってはいけないと定められている。さらに、呈示されるような『当選のお礼』もメールでやってはいけません。これらの規定に反した者は、2年以下の禁錮または50万円以下の罰金が科せられるのです〉

 むろん、発信元が山尾陣営だと裏付けがあるわけではない。しかしながら、こころみにこの番号へショートメールを送ると、早速こんな返信があった。

〈この番号は送信専用です。恐れ入りますがお電話お願いします〉

 末尾には、地元の山尾事務所の電話番号が記されている。気味の悪い話である。


 一連の疑問に山尾事務所は、「現在事実関係を確認中です」と回答した。

民進党・山尾志桜里代議士(41)

 最後に、元東京地検特捜部検事で弁護士の高井康行氏が、

「最大野党で要職に就くような人物は、特に政治資金について万全の配慮をすべきです。新党の船出間もなく、不自然な政治資金の問題が出てきてしまったのは残念」

 と苦言を呈し、官邸幹部のひとりは、こう指摘する。

「政調会長は党の心臓部分。そんな大役を2期目の彼女に任せざるを得ないとは、人材の払底ぶりを露呈していますね」

「特集 『日本死ね』で名を売った弱者の味方! 民進党『政調会長』に大抜擢! 500万円の架空資金!?『山尾志桜里』代議士の奇妙な政治資金」より

週刊新潮 2016年4月7日号掲載

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