「川島なお美」をがん放置思想の布教に利用した罪深き「近藤誠」

芸能週刊新潮 2015年11月26日雪待月増大号掲載

〈川島なお美さんはもっと生きられた〉――。「文藝春秋」11月号で独自のご高説を垂れたのは、「がんは放置しろ」の『がんもどき』理論でお馴染みの近藤誠医師(67)である。有名人のがん死を、“近藤教の布教”に利用する手口は相変わらず巧妙だが、昨今、彼は活字以外のフロンティアを開拓。自らが監修する漫画『医者を見たら死神と思え』(ビッグコミック連載)でも、危険思想の“啓発活動”を展開中なのだ。一体どっちが死神なのか……。

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 古くは逸見政孝キャスターから最近では俳優の今井雅之まで。近藤医師は、著名人の死を取り上げては、

「がんの切除手術や抗がん剤治療をしたばかりに、死期を早めた」と、後出しジャンケンの如く、「がん放置」理論の正しさを主張してきた。証明されていない仮説を、あたかも事実のように断定し、がん患者を死に至る“放置プレー”に引き摺り込もうとしているのだ。そして今般、54歳の若さで壮絶な最期を遂げた、川島なお美もフィーチャー。彼女が一昨年9月、セカンドオピニオンを求めて、自分の元を訪ねてきたことを明かした。その肝内胆管がんについて、2センチほどの大きさで、転移はなかったとしたうえで、こう宣うのだ。

〈(川島さんは医師から余命一年を宣告されていたが)僕は彼女にこうアドバイスしました。「このまま放っておいても一年で死ぬことはありません。一年以内に死ぬとしたら手術や抗がん剤治療を受けた場合だけです」〉

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