岡田代表に“民主解党”を迫った「前原」「細野」の勇み足

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

 年内に民主、維新を解党し、新たな理念と政策のもとに「この指止まれ」で再結集する――。

前原誠司

 夢のような新党構想を実現すべく動いたのは、民主党の前原誠司、細野豪志の両氏。11月11日、東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテルで、維新の党の江田憲司前代表と会談したのだが、

「すかさず岡田克也代表が党“当てもなく解党するなんて考えられない”“年内の解党は非現実的だ”などと反論したように、頭越しに事を進めたことで、いっそう岡田さんを頑なにしてしまった」

 とは、民主党関係者。

「そもそも今回の会談は、前原、細野さんの民主側から江田さんに持ちかけたものでした。岡田さんが内心では解党に理解を示しつつも、党内の慎重論を考慮して、なかなか舵を切らない。そればかりか、共産との選挙協力なんて話まで持ち上がったものだから、これ以上、黙ってはいられないというわけです。で、当日は前原さん、細野さん、江田さんがそれぞれの側近を引き連れ、6人で会食しながら、野党再結集に向けた話し合いを行った」

 結果は、先述の通り。前原、細野両氏の勇み足に終わりそうである。

細野豪志

 維新関係者によれば、

「年内の解党が難しいとなった時に、前原さんと細野さんの政治家としての力量が問われます。つまり、自分たちだけでも党を出て行く覚悟があるのか。もっとも、前原さんは“言うだけ番長”、細野さんは“八方美人”という異名をお持ちなので、あまり期待できないかもしれませんがね」

 これに、先の民主党関係者が苦笑する。

「実質的に空中分解している前原グループからは、ついてきたとしても2〜3人。結束の固い細野派ですら、全員の14人が集まるかどうか分かりません。2人は今後も連携を取っていくそうですが、どこまで腹を括れるか。岡田執行部側は高みの見物といったところでしょう」

 本当に高みでほくそ笑んでいるのは、安倍総理に違いない。

週刊新潮 2015年11月26日雪待月増大号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。