宝塚10年に1人の逸材「柚希礼音」の芸能界船出が台無しの責任

芸能週刊新潮 2015年11月19日号掲載

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 二束三文の新人アイドルと比べるのは失礼な話だ。36歳での芸能界デビューながら、メディアを席巻している柚希礼音(ゆずきれおん)。宝塚歌劇団では“レジェンド”と称され、退団に際して数多の事務所が争奪戦を繰り広げたという逸話の持ち主でもある。だが、元トップスターの新たな船出は、予想外の荒波に見舞われている。

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柚希礼音(左)

 入団当初から彼女を追いかけてきた古参ファンが“事件”を振り返る。

「先行予約の抽選に漏れた時は“やっぱり人気があるんだなぁ”と感心しました。でも、いざ一般発売が始まると、どのチケット販売サイトでも簡単に入手できたんです。こんなこと、宝塚のトップ時代にはあり得なかったのですが……」

 ご存知ない向きに説明すると、柚希は今年5月に退団するまで6年に亘って星組のトップに君臨した、宝塚を代表する男役スターだ。

「歴代のトップは3年程度で引退するので、ちえちゃん(柚希の愛称)は破格の存在です“10年に1人の逸材”と呼ばれ、172センチの長身を武器に、情熱的なダンスとワイルドなキスシーンでヅカファンを魅了しました。トップ在任中に日本武道館での単独リサイタルも成功させたのは、宝塚の歴史上、彼女と真矢ミキさんだけです」(同)

 退団公演は即日完売し、千秋楽には1万2000人の“出待ち”が殺到したというから、その人気たるや恐るべしである。

 さて、そんな柚希を射止めたのは、芸能事務所のアミューズだった。スポーツ紙の芸能デスクによれば、

「柚希は以前から海外進出に関心があった。そのため、ブロードウェイミュージカルにも出資しているアミューズを選んだのです」

■ソロ曲は日本語詞

 退団後の初仕事は、『オペラ座の怪人』の演出を手掛けた巨匠、ハロルド・プリンスの半生を描くミュージカル作品。アミューズが主催に名を連ね、日本での公演ながら共演者にはブロードウェイの主役級キャストが顔を揃える。だが、ここまでお膳立てが整ったにもかかわらず、

『プリンス・オブ・ブロードウェイ』の製作陣がアメリカより来日

「チケットが売れ残っているのは明らかで、公演後にトークショーが設けられたり、カーテンコールでの写真撮影が許可されたりと、次々に特典が追加されています。宝塚の公演チケットとの抱き合わせ販売もありました」(先のファン)

 観劇した別のファンも、

「本場のミュージカル俳優と比べると、ちえちゃんの歌唱力は見劣りしますし、数少ない彼女のソロ曲だけが日本語調なんです。事務所としてはデビューを華々しく飾らせたかったのでしょうけど、“ゴリ押し”された印象だけが残りました。男役の雰囲気が抜け切っていないのに黒い下着姿で踊り狂うシーンもあって正直、目を背けてしまった」

 芸能評論家の肥留間正明氏が苦言を呈すには、

「長身で、退団時に30歳前後の男役スターは演じる役柄が限られ、芸能界で成功するのは至難の業。『女王の教室』でようやくブレイクした天海祐希のように、柚希さんも脇役から名前を売っていくべきです。舞台にこだわっても特定のファンにしか響きませんし、それがコケては話にならない。今回はアミューズの見通しが甘かったと思います」

“宝”の持ち腐れとなるかは第二幕に懸かっている。

「ワイド特集 残念なお知らせがあります!」より