生殖にまつわる謎を解き明かす/『愛が実を結ぶとき――女と男と新たな命の進化生物学』

IT・科学 2015年10月号掲載

 誰もが気づかなかった小さな「証拠」を元に、大事件を解決していく名探偵の推理ぶりはミステリー小説の醍醐味の一つだ。進化生物学の面白さもそれに似ている。化石に残された証拠や最新の分子遺伝学などの知見から、生物進化における謎を解明しようとする論理ゲーム的なところは、まるで本格ミステリー小説を読んでいるかのような気分になる。

 科学技術が進化しても、実は生物進化はいまだに解明されていない謎に満ちている。例えば、オスの精巣はなぜ“たんたんタヌキの何とやら”ではないが、こんなに危険な形態に発達したのか。

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