のたりのたり「能年玲奈」の散歩日記

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 書店に『朝ドラの55年』(NHK出版)という書籍が並び始めた。1961年の第1作『娘と私』から放送中の『あさが来た』まで全93作品を解説したもので、巻頭では、歴代の人気ヒロイン16人がインタビューに答えている。

『おはなはん』の樫山文枝、『水色の時』の大竹しのぶ、『澪つくし』の沢口靖子など、現在でも活躍を続ける女優に混じって、第88作『あまちゃん』の能年玲奈(22)が、久々に登場している。

能年玲奈(22)

「近年の朝ドラ・中興の祖といっても申し分のないヒロインですからね。あの1作だけでも芸能史に残る女優ですが、それだけに変わって欲しくない思いと、違う能年を見てみたいとも」

 とは上智大学教授の碓井広義氏(メディア論)だ。

 高視聴率はもとより、“じぇじぇじぇ”は流行語大賞、挿入歌『潮騒のメモリー』は日本レコード大賞作曲賞、番組終了後には“あまロス”なる現象も。冒頭の書籍には、『あまちゃん』グッズの広告がいまだに掲載されているほどである。

 だが、『あまちゃん』以後の能年は、映画2本に主演したが、いずれもヒットと呼べるものではなかった。

「さらに事務所との確執が報じられると、テレビ局からもお呼びがかからなくなり、表舞台から遠ざかってしまった」(芸能担当記者)

 能年の現在がわかるのは彼女のブログのみ。10月15日には『あまちゃん』で共演した薬師丸ひろ子のコンサートに出かけた報告も。

「ひねもすのたりのたりかな、といった感じで好きなところに行って、ポエムのような文章を書いています。唯一残ったラジオのレギュラーも終了し、更新される頻度が高まっていますね。気ままに自然にやっているような記述ですが、それがかえって痛々しく見えてしまう。女性ファッション誌のグラビアのように衣装を替え、発信を続けていかないと忘れられてしまうという思いがあるのかもしれません」(前出・碓井教授)

 インタビューで能年は、“演技はそのときそのときでいつも新しいものが生まれる。それが本当に楽しいです。だから、ずっと頑張って続けていきたい”と宣言しているのだが。

週刊新潮 2015年10月29日号掲載

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