1年経って説明責任を果たした「小渕優子」元経産相のデタラメ

政治週刊新潮 2015年10月29日号掲載

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 あれから1年が経ったが、何も進歩していなかった……。小渕優子元経産相(41)のデタラメ政治資金が本誌(「週刊新潮」)報道で明るみに出たのは昨年10月。元秘書2人に有罪判決が下されたことを受けて、今月19日、小渕氏側が独自に政治資金問題を調査するために立ち上げた「第三者委員会」が記者会見を行ったのだが、浮き彫りとなったのは相変わらずの「お嬢様体質」だった。

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「お嬢様体質」の小渕優子元経産相

「ひどい会見でした。これで説明責任を果たせたと思っているのでしょうか」

 と呆れるのは、さる大手メディアの記者だ。

「そもそも小渕さんが出席しなかった上に、『(小渕氏は不正を)全く知らなかった』と片づけられた。弁護士らで構成される第三者委員会が報告書を読み上げた後の質疑応答も、『上から目線』で不愉快極まりないものでした」

 例えば記者から、第三者委員会を設置したのは小渕氏個人なのか、それとも事務所なのかとの質問が上がると、第三者委員会側は、

「小渕代議士の意を受けてのこと。それ以上にあります?」

 こう、つっけんどんに答え、記者が続けて、

「第三者委員会の先生方はボランティアではないはずです。報酬の問題もある」

 と突っ込むと、

「金銭的なことについて、答える必要はないのでは。いつも、第三者委員会にはそれを聞くんですか?」

 事件に手を染めたのは小渕氏サイドであるのに、あたかも追及する報道陣が悪いかのような「でかい態度」を見せたのである。

■すべきだった3点セット

 ベテラン政治ジャーナリストが解説する。

「結局、総理経験者を父親に持つ小渕さんの『高いプライド』は、秘書が有罪になっても変わらず、その影響で彼女の周りも偉ぶっているということですよ」

 実際、彼女が所属する平成研(額賀派)のある議員秘書が、こう耳打ちする。

「政治資金問題が発覚した2カ月後の昨年12月に総選挙が行われましたが、自民党本部は、選挙の前に小渕さんを議員辞職させるか、あるいは離党させるかの検討をしました。そうすれば、一応、責任を取ったことになりますし、彼女は圧倒的に選挙に強いので、現職の立場で戦わなくても、また無所属として戦っても当選は間違いなかった。そのため党本部は、“親心”から議員辞職するか離党するかしたほうがいいと判断したんです」

 ところが小渕氏には、

「そのつもりが全くなく、結果、今に至るも何も責任を取っていないとの批判に晒されています。お嬢様育ちの彼女は、自分が傷を負うことは亡父の名前を傷つけることに繋がるという感覚を持っていて、『挫折』を異様に嫌うんです」(同)

 政治評論家の浅川博忠氏が断じる。

「小渕さんがすべきだったことは、まず何度でも記者会見を開いて説明責任を果たし、次に大臣辞任、そして議員辞職の3点セットでした。しかし、彼女は大臣を辞任しただけ。説明をしなくても、時の流れが問題を解決してくれるだろうという安易な考えが透けて見える対応で、小渕さんは若くして一生の負の遺産を背負ってしまった」

 第三者委員会の会見翌日、ようやく小渕氏本人が会見を行ったが、「(説明不足に)忸怩(じくじ)たる思いがある」と、やはり説明責任は果たされなかった。とことん、唇の開き方を知らないようだ。

「ワイド特集 唇寒し秋の風」より