ああ石原軍団! 初舞台「希望のホシ」は49点

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 期待の星だった連中が演じる「希望のホシ」……。

 10月10日、東京・北区の北とぴあ つつじホールで幕を開けた舞台は、映画にこだわる石原プロモーションが初めて手掛けたもの。主演は金児憲史(かねこのりひと)(37)、池田努(36)、宮下裕治(40)、そして今年2月に宝塚歌劇団を退団した緒月遠麻(年齢非公表)である。

 誰? と思われる方が多いだろうが、男優陣はいずれも、石原プロが2000年に主催したオーディション“21世紀の裕次郎を探せ!”で、グランプリの徳重聡(37)と共に同事務所入りした石原軍団員なのだ。

「誰が誰だか、顔を見てもわからなかった……」

 とは足を運んだ女性客。

 だからこそ、前社長の渡哲也は、この舞台に反対したとパンフレットにはある。

“それでも、彼等は「何事も修行だと思って頑張ります」と真剣に言うので、頑張ってもどうにもならない世界を知るのも修行……”

 と突き放している。

 で、その舞台だが、ストーリーはやっぱり刑事もの。石渡署の所轄刑事と本庁の刑事が、ホテルのラウンジに現れるはずのホシ(犯人)を巡って大騒ぎというコメディ。いかにも刑事ドラマっぽいBGMが流れ、「あぶない刑事」や「西部警察」といった石原軍団ドラマをオマージュするシーンはクスッと笑いを取ったが、

「あまり面白いとは言えないし、主役の台詞が聞き取りにくかった」(別の客)

 100点満点で49点と厳しい感想は、渡の予感通り。

「映像と舞台の発声は違いますからねえ」

 とは、とある演劇評論家。ましてや、映像でもそれほど活躍のない役者たちだ。

「役者になって15年も経てば焦りもあるでしょうけどね。最近は小栗旬や藤原竜也のように映像も舞台もこなす人が増え、実績を上げています。むしろ、あくまで映像にこだわる石原プロが珍しい存在でした。彼等は21世紀の裕次郎だけにタッパがあるから舞台映えもする。頑張れば可能性が見つかるかもしれませんよ」

 今年、新たにオーディションを企画している石原プロ。“新・期待の星”加入の前に先輩としての実績を。

週刊新潮 2015年10月22日号掲載

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