「ハーバード大」論破の「服役囚」チームに喝采

国際週刊新潮 2015年10月22日号掲載

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「良く学ぶ者は貴人となり、無学なる者は下人となる」とまで言ったのは福沢諭吉だが、その福沢が「討論」と訳語を当てたのがディベート――論理で戦うその競技版の大会で、今年全米を制し、昨年の世界大会覇者でもあった名門ハーバード大学。その盤石の王者が、ニューヨーク州の服役囚チームに敗れた、と10月7日、全米のメディアが一斉に報じた。

「ハーバードと言えば、世界トップクラスの頭脳を擁する大学。それが囚人、しかも殺人犯を含む最重度警備施設に収容されている服役囚たちに敗れたのです。彼らに注目が集まり、“映画化すべきだ”と話題になっています」(国際部記者)

 服役囚たちは同州のバード大学という小さな私大のプログラムで学び、

「昨年、チーム結成後の初戦で強豪・陸軍士官学校(ウェストポイント)を撃破すると、世界大学ディベート・ランキング上位常連のヴァーモント大学も破りました。その後、陸軍士官学校との再戦に負けるのですが、今回の勝利。ドラマティックさに注目が集まっているのです」(同)

 科学作家の竹内薫氏が言う。

「留学当時、アリストテレス以来の弁論術を駆使する討論には悩まされました。あのロジックのゲームでハーバードに勝つとは」

 バード大学によると、3年以内の再収監率が全米では40%近いのに対して、同大学プログラムの卒業生は2%未満だという。

 再収監率が同レベルの日本でも導入してみる?