21世紀最低の視聴率という連ドラは「AKIRA」だけが悪いのか

芸能週刊新潮 2015年9月10号掲載

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 最近は平均視聴率がひとけた台に低迷するドラマも少なくないから、ちょっと低かったくらいなら気にする必要はないのだろう。が、さすがに「21世紀最低」となると、主演したEXILEのAKIRA(34)もガックリきたはずだ。第6話で2・8%という前代未聞の数字を叩きだし、事実上の打ち切りとなったフジテレビ系の連続ドラマ『HEAT』。果たして惨敗の原因は、AKIRAの「演技力」だけだったのか?

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惨敗の原因は、AKIRAの「演技力」だけだったのか?

 ドラマの主人公はAKIRA演じる不動産会社のエリート社員。会社がもくろむ街の大規模再開発のため、素性を隠して地域の消防団に潜り込む――といったストーリーで、消防庁の全面的な協力を得て作成されたが、大惨敗。

「2・8%という数字は、テレビ東京を除く民放のゴールデンタイム、プライムタイムの連続ドラマでは今世紀最低。第6話以降もほとんど視聴率は回復せず、結局、全10話を待たずに9話で打ち切りになりました」(テレビ局関係者)

 この結果について、消防庁を所管する高市早苗総務大臣は、

「毎回、消防団等の活動が上手く描かれていただけに、低視聴率は少し残念な気がします」

 とのコメントを寄せたが、惨敗の原因として多くの人が指摘するのはAKIRAの演技の拙さで、作家の麻生千晶氏もこう語る。

「演技というのは、セリフ回しだけではなく、仕草や表情などで演じる人物の心の動きまで表現しなければなりませんが、それが彼には全くできていません。最初から演技に期待されていないのか、スマホを耳に当てながら、意味もなく廊下を歩きまわるシーンがやたらと多いのも気になります」

■脚本も構成もダメ

 だが実際にドラマを見てみると、拙い演技以上に気になる点があるのだ。

 例えば、最終話に向けてドラマがいよいよ佳境を迎えた第8話のクライマックスの舞台は、再開発を手掛ける不動産会社が地域の地権者などに対して行う説明会である。そこに乗り込んだAKIRA演じる主人公は、決定的な不正の証拠を突きつけ……と、このあたりで視聴者は一瞬、“お、次はどうなるのか”と思わせられるが、すぐに大きなため息をつくことになる。起こってしまうのだ、火事が。ギャグとしかいいようのないタイミングで――。

 つまり、「脚本にも難あり」というわけなのだが、

「そもそも、このドラマは題材の選び方自体にも問題があった。消防庁に所属する第一線の消防士を主人公に据えるならまだしも、街中の消防団が舞台というのは、やはり地味な印象が否めません」(芸能デスク)

 先の麻生氏も言う。

「ドラマの良しあしは視聴率のみで判断すべきものではありませんが、『HEAT』は脚本がダメで構成もダメ、主役の演技もダメ。これでは数字が期待できるはずもない」

『HEAT』の続編は映画化されることがすでに決まっている。今世紀最低の興収とならないよう、やるべきことは多そうだ。

「ワイド特集 祇園精舎の鐘の声」より