新聞読者投稿欄に登場! 「田中真紀子」前文科相が露出したいワケ

政治週刊新潮 2015年9月10日号掲載

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 “過去の人”に甘んじるわけにはいかなかった。久しぶりに、田中真紀子前文科相(71)がメディアに登場した。それも、BSの番組の次には、新聞読者欄にも。安保法案や新国立競技場問題などについて、安倍総理を批判していたのだが、実は、露出せねばならないワケがあったのだ。

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どの口が……

 3年前の衆院選で敗北を喫し、昨年末の衆院選には不出馬。政界引退は表明していないものの、ここ最近、田中前文科相の動静はほとんど伝わってこなかった。

 されど、そこは機を見るに敏な彼女のこと、安倍総理が安保法案で追い込まれているとなれば、7月13日放送のBS日テレ『深層NEWS』に出演し、“完全に民主主義を無視したやり方”“安倍総理は3代目のお坊ちゃん政治家”などとこき下ろした。

 そのうえ、今度はわざわざ、毎日新聞8月22日付朝刊の『みんなの広場』という読者欄に投稿したのである。

〈「新国立」政治家は責任取れ〉

 が、タイトルで、

〈都合の悪いことは官僚に押し付けて、リーダーシップを取るべき政治家たちがほっかむりし、事なきを得ることは断じてあってはならない〉〈為政者が姑息で身勝手な考えを捨てて、潔く責任をとることが国民の政治離れをつなぎとめる一つの道であると考える〉などと意見を披露している。

 当然のことながら、よくも自分のことを棚に上げて、という批判が噴出した。

 政治ジャーナリストの山村明義氏が指摘する。

「なんでもかんでも都合の悪いことを官僚に押し付けてきたのは、真紀子さんです。例えば、小泉政権の外相時代、大臣室で指輪を失くしたら、秘書官のせいにして、同じものを買いに行かせたりしている。だいたい、新国立競技場のザハ・ハディド案を採用した責任者は当時文科相の真紀子さんだったはず。なぜ、安倍総理をバッシングできるのか理解に苦しみます」

■ブランド力

 とにかく、急に息を吹き返したかのように見える田中前文科相だが、この間(かん)、何をしていたのか。

「落選してからは県連の会合にも一度も顔を見せていませんし、政治活動をしている様子はまったくない」

 と明かすのは、民主党所属の新潟県議である。

「夫の直紀さんに聞くと、“東京の自宅で主婦業をしている。新潟には、越後交通の役員会出席のためにたまに来るくらい”とのことでした。来夏、直紀さんは参院議員の改選を迎えますが、75歳という高齢に加え、勝ち目も薄いことから、出馬の意向は未だ明らかにしていません。地元では、田中家のブランド力は著しく低下している。いまや、新潟で真紀子と言えば田中ではなく、菊田(民主党衆院議員)の方が知名度があります」

 それゆえ、田中前文科相は、メディアに露出する必要に迫られているという。

 政治評論家の浅川博忠氏によれば、

「すでに真紀子さんは国会復帰を断念し、長男の雄一郎さんの出馬に期待しているのは間違いありません。ただ、会計事務所を経営する雄一郎さんの説得が終わっていないのではないでしょうか。雄一郎さんが出馬するのは、来夏の参院選になるか、衆院選かわかりませんが、それまで田中家の存在感を示し続けるために、真紀子さんは露出を増やしているのです」

 つまり、盛者必衰の理(ことわり)に抗い続けている、ということなのである。

「ワイド特集 祇園精舎の鐘の声」より