三木谷オーナーに牛耳られていた「デーブ監督」

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 プロ野球の監督になって選手を自由自在に操るゲームがある。最近は、実在するプロ選手のデータや画像がリアルに再現されていて実に楽しい。もし、これが生身の選手だったら……そんな夢を実現した人がいる。

 楽天の三木谷オーナーだ。

 7月末に田代打撃コーチが電撃辞任した際、「オーナーの現場介入に嫌気がさした」と報じられ、三木谷氏は8月11日付スポーツ報知紙上で、

〈現場介入というより、フロントと現場の一体化〉

 と応じた。ご本人は反論したつもりかもしれないが、言葉を変えただけで、事実上追認したも同然である。

「松井裕樹投手の抑え転向など、開幕前から現場介入しまくりでした」

 と楽天担当記者が明かす。

「“デーブ”こと大久保博元監督が宣言した“200盗塁”も、三木谷さんが久米島キャンプの記者懇談会で我々記者に“200盗塁したいよなあ”と呟いたのを、横で聞いていたデーブ監督が真に受けたから。おかげで、昨季リーグワーストタイの64だった盗塁数が、今季はリーグ2位の98(8月31日現在)。その代わり盗塁死も55とダントツですけどね」

 久米島では、紅白戦でオーナー自ら盗塁のサインを出していたとか。

「公式戦では試合前にスタメン表をオーナーに送って許可を取っています。二軍落ちや一軍昇格もオーナーの指示。ホットラインは楽天が開発した“Viber(バイバー)”というLINE風アプリで、海外出張時は返事が遅くて大変みたいですよ」(同)

 さすがにもう堪えきれなくなったのか、デーブ監督が今季で辞任する意向を示した。が、

「同情を得たいがために、少しオーバーに現場介入を吹聴している節があります。辞めるというのも三味線では? 内心、三木谷さんが慰留してくれると踏んでるのかもしれません」(同)

 いずれにせよ、チーム低迷の原因は自分の采配ミスではない、と強烈にアピールできたのは確かだ。

週刊新潮 2015年9月10号掲載

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