健康不安説が消えない「金正恩」がすがる「占い師」

韓国・北朝鮮週刊新潮 2015年7月23日号掲載

  • 共有
  • ブックマーク

 このおデブちゃんときたら、尋常でない粛清ぶり、殺しっぷりなのである。

 9日、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相は、

「金正恩体制の発足から3年半で約70人が処刑された。金正日体制下の同期間に較べると7倍の人数だ」

 と北朝鮮の異例の処刑ペースに言及した。アムネスティ・インターナショナルによれば2013年の1年間で70人が処刑されているというし、1日に発刊された韓国統一研究院の「北朝鮮人権白書」は00年から14年までの15年間で1382人が公開処刑されたと推計。いずれにせよ異様な数字だ。

「一昨年末には後ろ盾だった叔父の張成沢(チャンソンテク)を、今年4月には玄永哲(ヒョンヨンチョル)国防相も処刑しています。処刑方法が残酷化し、高位高官でも身内でも粛清される、まさに恐怖政治。官僚たちは“出世したくない”とこぼし、亡命者も続出しています」

 とは、「デイリーNKジャパン」編集長の高英起氏。

「まさに幹部の亡命ラッシュです。秘密資金を管理する労働党39号室という部署の中堅幹部に対外経済委員会の局長級、第2経済委員会の高官など、最近の幹部の亡命者は約10名に上る。金正恩の近くにいればいるほど危険だからです」

 と、ある北朝鮮ウォッチャーも声を潜める。

「粛清の嵐の背景には金正恩の疑心暗鬼があるのでしょうが、本人の健康状態もよくない。身長が170センチ程なのに現在の体重は140キロまで増加していると見られています。肥満に加え高尿酸血症に高脂血症、糖尿、高血圧、痛風……心身ともに不安視されています」

 あげく、頻繁に占い師を呼びつけては、何につけ相談しているのだという。

「人相を見る観相家に、誰それは将来裏切るのではないか、などと観てもらっている。有名な話です」(同)

 昨年9月、オランダ・ライデン大学で、元トップ外交官や人民保安部元高官を含む北朝鮮からの亡命者7名が出席するシンポジウムが開かれた。そこでは北朝鮮の現体制が5年から7年で崩壊すると予測されたが、

「現実味を帯びてきたかもしれません。あまりの恐怖に、座して死を待つくらいならと暴発する人物が出て来てもおかしくない」(同)

 昔話でも、占い師頼りのでっぷり太った悪い王様の末路など決まっている。