漫画家の水木しげるさんが20歳の頃に書いた「水木しげる出征前手記」が文芸誌「新潮」8月号に掲載され話題となっている。手記の中で出征前の不安と画業に対する思いを吐露していた水木さん。戦争を前にした若者の思いと、哲学や宗教、道徳や文学の力でなんとかそれを乗り越えようとする姿が涙を誘い、戦後70年を迎えた日本で水木さんの戦争体験にも注目が集まっている。
またメジャーデビュー50周年を記念し、水木さんの人生を振り返る書籍も出版される。新潮社からは『水木しげる 鬼太郎、戦争、そして人生』が、小学館からは『わたしの日々 (ビッグコミックススペシャル)』がどちらも7月の終わりに発売される。...
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93歳で大往生「水木しげる」が大好きだったお金と睡眠と豪華な食事
漫画界はまた1人、巨匠を失った。『ゲゲゲの鬼太郎』などの妖怪漫画で一世を風靡した水木しげる氏(本名・武良茂)が、93歳の大往生を遂げたのだ。常日頃、大好きだと公言して憚らなかったのは、お金と睡眠と豪華な食事だったという。
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11月11日、水木氏は東京・調布市の自宅で転んで頭を強打し、硬膜下血腫のため、緊急手術を余儀なくされた。だが、結局、30日に多臓器不全により、息を引き取ったのである。
ある編集者がこう話す。
「今夏、ご自宅に伺うと、水木先生は、スタッフの肩を借りながら応接間まで歩いてこられた。...
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