油を掛けた迷惑カルト「IMM」信者名簿に「志茂田景樹」次男の名

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 直木賞作家の志茂田景樹氏(75)の次男・下田大気氏(38)は、今年4月に年収800万円を誇るカリスマタクシー運転手から東京・武蔵野市議に転身したばかり。17歳で洗礼を受け、日曜日の礼拝を欠かさない敬虔なクリスチャンでもあるが、その名前は選挙ポスター以外にも掲載されていた。過日、千葉県警が逮捕状を取った、あの人物が率いるカルト教団の信者名簿である。

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 国宝や重要文化財に得体の知れない油が掛けられていた一連の事件。被害は16都府県、48もの神社や仏閣で確認されている。それを受けて、千葉県警がアメリカ在住の産婦人科医でキリスト教系のカルト教団『IMM』の創始者である金山昌秀(52)の逮捕状を取ったことはご存知の通りだ。

「当局の動きを察知した金山は、帰国の予定をキャンセルして今も海外に留まったまま。目下、警察庁は外務省に対して、金山を強制的に帰国させるべく、旅券返納命令を出すよう働きかけているところです」(社会部記者)

 そんな折に下田市議の名前が見つかったのは、IMMを批判する団体が6月3日にマスコミに配布した、B4用紙4枚に約260人の氏名や住所が記された名簿であった。そこで、ご本人にカルト教団と関係を持った経緯を尋ねると、

「金山が主催するセミナーには2回参加したことがあります。しかし、入信したわけではありません」

 と、信者ではないと否定した上で、名簿の名前が自身のものであることや、教団の行事に参加していたことを認めたのである。

■悪霊の巣窟

 下田市議が続ける。

「彼の存在を知ったのは東日本大震災から1年半後、2012年の9月頃でした。知り合いから金山が“震災が起こるから日本に行け”と神のお告げを受けたことや、帰国時の搭乗機が震災発生の数分前に成田空港に到着したことを聞かされたのです。本物の預言者かもしれないと思いました」

 そこで彼は、金山の説教が収録されたCDに聞き入ったという。

「穏和な声で“イエス・キリストと直接関係を築きなさい”と信仰のあり方を説く一方で、“日本の神社は悪霊の巣窟になっている”とも言っていました。その後、13年12月に千代田区でセミナーが開かれ、初めて参加したのです。その時は“震災後も神から啓示を受けて全国の神社を回り、悪霊を祓って来た”と目を輝かせて話していました。彼の言う悪霊とは神社の氏神や仏閣に祀られている仏様のこと。キリスト教は一神教なので、基本的には他の宗教を認めませんが、まさか文化財に油を掛けていたとは……」

 が、徐々に金山の悪評は漏れ伝わってきたという。

「知り合いから“金山が信者に服従を強いている”“カルト化しつつある”という噂を耳にするようになったのです。それで翌年の1月に、彼の人柄を確かめようと宇都宮でのセミナーに参加しました。その時“東京の下田です”と挨拶すると“今は何をしていますか?”と聞くので、“政治家を目指しています”と答えた。彼は“頑張って”とにこやかに言うだけで、不審な点は感じませんでした」

 当然ながら、事件が明るみに出たことで金山のイメージは一変したそうで、

「聖書にはオリーブ油や香油を病人に塗って癒すとありますが……。金山は聖書を自分に都合よく解釈しているのです。一緒に油を撒いていなかったか? それは絶対にありません」

 今は自らの不明を恥じるばかりだという。

「ワイド特集 入梅の不都合な真実」より

週刊新潮 2015年6月18日号掲載

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