舛添サンどうする? また大量死の「葛西臨海水族園」

社会週刊新潮 2015年6月11号掲載

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 一匹、また一匹と数を減らしていく魚たち。クロマグロの大量死で注視を浴びた東京の葛西臨海水族園で、不可解な現象が起きている。

 今度の主人公は、クロマグロと同じサバ科に属する回遊魚のスマ。5月22日に投入された29匹のうち、13匹が29日までに死んだのだ。わずか1週間で全体の約4割を失った計算になる。

「新しく魚を入れる際の初期減耗という現象で、特異なことではない。多い時は5割を失うこともあり、大量死とは考えていません」

 とは、葛西臨海水族園の広報担当者。だが、クロマグロに近いサバ科の個体が、同じ大水槽でまたしてもバタバタ死ぬのは穏やかではない。死因はクロマグロ同様、水槽に衝突し背骨が折れたことによるものだ。

「水族園ではクロマグロの異常行動が起きてから、水槽の酸素濃度やウィルスによる可能性などを探っています。死因は特定できておらず調査を継続中です」(同)

 3月以降、水族園は飼育再開を目指し、マグロと生態の異なるアカシュモクザメやタカサゴを大型水槽に投入。5月からは、マグロに近い種類のハガツオ21匹を加えて順調だったことからスマも投入された。

 この点について、さる海洋生物学者は警鐘を鳴らす。

「希少資源のマグロを飼育する技術は、世界的に注目の的。原因を特定しないまま同じことを繰り返せば、日本の信用に傷がつきます」

 所管する都は、約50匹のクロマグロを6月中に大水槽へ入れる予定だ。5月29日の会見でも、舛添要一知事は強気な構えを崩さない。

「クロマグロの投入は6月に行うつもりです。水族園に行かれる方々は“がんばれよ”と魚たちに声をかけてもらいたい」

 エールを送って魚が減らないなら世話はないが、水族園側も現段階で中止の予定はないと説明する。

「5月30日以降、スマの死亡は確認されていないので、様子をみて判断します」

 悲劇が繰り返されないことを祈る――。