「小渕優子」政治資金で裏金作りを解明した「地検特捜部」情けない結末

政治週刊新潮 2015年5月7・14日ゴールデンウイーク特大号掲載

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 山には新緑が映え、足元には花々が色とりどりに咲きほこる。GWは人々の心華やぐ季節だが、今、この人の胸中はどのような色に染められているのか。小渕優子代議士(41)。昨秋に発覚した「デタラメ政治資金」問題は決着がつかないままだが、特捜部は裏金のしくみを解明していた。

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 未だに国会では、事実上の活動自粛状態である小渕議員。一方で自らの地盤固めには精力的で、この統一地方選でも、地元・群馬5区の候補者の元を広く応援に回っていたという。

 後援会幹部の話。

「県議の候補者の出陣式にはだいたい出向いていました。ただ、挨拶では“ご迷惑をおかけして申し訳ありません”という、総選挙の時と同じセリフを繰り返すだけで、政治資金については、相変わらず、細かい説明は何もないままでした」

 昨年10月、経産相を辞任する際、小渕氏は「説明責任を果たす」とカメラの前で声を詰まらせて誓った。あの涙は、記者の追及から逃げるための武器だったのか、と疑いたくもなるけれど、では、肝心の検察の動きはどうなのか。

「捜査は既にほぼ終わっています」

 と言うのは、社会部記者である。

「あとは、いつ処分が行われるかだけの問題で、各社は当局への夜回りを増やしたり、群馬へ記者を出し、後援会関係者の取材を進めたりと、Xデーに向け“臨戦態勢”に入っています。GW前後にいつ、“大番頭”で、政治資金収支報告書の実際の作成者だった、折田謙一郎・中之条町前町長の刑事処分が下されてもおかしくはありません」

■裏山の手入れ

 しかし、そうした報道陣の盛り上がりの一方で、実際の処分は腰砕けになりそうだ。地検の関係者によれば、

「小渕議員はお咎めなし。折田氏も略式起訴での罰金刑か、在宅起訴に留まりそうです」

 最大の焦点である明治座での観劇会の収支の食い違いは合計で5000万円以上。巨額の金が闇に消えたのにその程度の処分で済むとは到底、納得できないが、

「この“裏金”が賄賂に遣われていたり、誰かが私腹を肥やしたりしていれば、さらに重い罪に発展する可能性もあった。しかし、その形跡はなく、実際には、支援者の飲食費や、子飼いの地方議員へのモチ代といった、領収書の取れない出費に使われたと見られています。これだけでも十分悪質ですが、実はこうした“使い道”はこれまで何人もの政治家が当たり前のようにしてきたこと。公平性の観点から見て、小渕議員のケースだけ厳しい処分を下すというのは難しい、という結論なのです」

 小渕氏サイドが検察の強制捜査の前に、パソコンにドリルで穴を開けて、“証拠隠滅”を図ったのは、周知の通り。それだけの工作をして一人の逮捕者もなしでは、「秋霜烈日」などという言葉もお題目に過ぎないのだ。

 実際、こうした動きも知ってか、当の折田氏は、

「毎日家にいて、裏山の花の手入れに忙しい。“もう少ししたら、地域の仕事にも戻りますから”と周囲には語っています」(知人)

 と余裕の言動。天下の特捜部も舐められたものである。

「ワイド特集 魔女と淑女と悪女の冒険」より