デンマーク皇太子夫妻を歓待 雅子妃「食卓のアイデア」

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 桜咲く元赤坂の東宮御所で、久々に雅子妃のご動静が聞こえてきたのは3月28日のことだった。

 デンマークのフレデリック皇太子夫妻が、皇太子殿下と雅子妃のお住まいで夕食を共にされたのだ。

「東宮御所で外国からの賓客を招いた夕食会が開かれるのは、実に6年5カ月ぶりです」(皇室担当記者) 

 だが、東宮御所の車寄せでお出迎えに立ったのは皇太子殿下のみ。療養中の雅子妃は、報道陣のカメラが届かない建物内で待機されていたのである。

「儀礼上、先方がご夫婦の場合は迎える側も夫婦で玄関に立つのが原則ですが、ご病気など特段の事情で難しい場合は、お食事の場での接遇においてカバーすることは失礼にあたりません」

 とは、皇室ジャーナリストの神田秀一氏。実際、雅子妃はこの日のために、“アイデア”を用意していた。

「食卓に上るメニューは、雅子さまが事前に決められました。賓客の嗜好や宗教上の理由で食べられない食材は、外務省を通じ宮内庁の大膳課へ報告。東宮の調理を担当する係がメニューの候補を考えて雅子さまの判断を仰ぐのです。香淳皇后、美智子さまも担ってきた大事な役回りです」(先の記者)

 フレンチが供されることが多いが、ワインを注ぐタイミングを見計らうのも雅子妃の役目となるという。

 ところで、この日の昼食は、皇居で天皇皇后両陛下がフレデリックご夫妻をもてなされた。神田氏が続ける。

「本来は昼食会よりも夕食会の方が格は上。両陛下がお昼で、夜は皇太子ご夫妻という形になったのは、次世代を担う者同士がより親密になるべきと陛下がお考えになった可能性もあります。4月上旬にパラオ行きを控え体調が思わしくない両陛下にとって、公務軽減は重要課題。両陛下を皇太子ご夫妻が支えるという形が今回は実現しました」

 雅子妃の適応障害が発表され、12年目の春である。

週刊新潮 2015年4月9日号掲載

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