日本の陸士が生んだ騎兵軍団の悲劇/『チベットに舞う日本刀 モンゴル騎兵の現代史』

中国

 一九三四年七月、「五族協和」を理念に掲げる満洲帝国軍政部は、南モンゴル東部に「将来蒙古軍の骨幹としてのみならず蒙古民族復興発展に貢献すべき初級士官を養成せんと」陸軍興安軍官学校を開校した。教練と教室での日常会話はすべてモンゴル語と日本語。優秀な学生は日本の陸軍士官学校に留学させ近代的な騎兵術を学ばせた。帰国後、教官となった彼らは「チンギス・ハーン精神」に基づきモンゴル騎兵隊を作り上げる。数頭の馬を乗り継ぎ長駆し日本刀を振りかざす精強な騎兵隊は、モンゴル民族独立の期待を担う希望の星でもあった。

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