“ムサコママ”が増え続ける「武蔵小杉」バブル模様

社会週刊新潮 2015年2月12日号掲載

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“ムサコママ”をご存じか。同じ神奈川県でも、今や横浜より人気エリアだという武蔵小杉(川崎市)に住まう奥さまの呼び名だ。

「国交省が毎年発表する公示地価の上昇率では、武蔵小杉が横浜を抜いて県内トップ。1平方メートルあたり50万9000円という値は、バブル期全盛の88年に迫る勢いです」(経済部記者)

 都心の品川駅からJRでわずか10分の武蔵小杉駅に降り立つと、徒歩5分圏内に5、6000万円台のタワーマンションが林立。2007年頃から始まった駅周辺の再開発により、最終的には11本ものタワーが立ち並ぶ予定なのである。

 1月末には、8月から販売開始の「THE RESIDENCE 小杉陣屋町」の広告が全国紙を飾ったが、こちらは5階建ての低層で全66戸と小規模。場所も武蔵小杉駅から徒歩12分と1キロ弱離れているのだ。

「再開発地区のマンション建設が一段落して残された土地も少ないため、今後は駅から少し離れた場所に中層低層の物件が建設される可能性はありますね」

 と解説するのは、住宅評論家の櫻井幸雄氏。

「人気の理由はJRと東急の2路線に加え、相互乗り入れも含めれば13路線を使えること。共働きの夫婦にとって各々の職場までのアクセスが便利なんです」

 専業ママにも、ムサコは魅力的な街に変貌中だ。

「昨年11月には、ブランド服飾店などを集めた商業施設『グランツリー武蔵小杉』が完成。今春発売の『ミシュランガイド横浜・川崎・湘南2015特別版』では、川崎エリアが初めて登場するため、ムサコの人気店が掲載されるのではと注目されています」(前出記者)

 衣食住は“バブル再来”でも、子育てのインフラにはこんな懸念があるという。

「児童急増で小学校の教室が不足したためプレハブの仮校舎を建てたり、校庭が手狭になって体育は多摩川河川敷で行う有様です」(同)

 対応策として市は小学校を新設する予定だが、完成は早くても4年後だとか。