第一回新潮ミステリー大賞に平成生まれの25歳、彩藤アザミさん ロリータファッションで登壇

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 1月29日東京神楽坂の商業施設「la kagu」において、第一回新潮ミステリー大賞の授賞式が行われた。

 受賞作品は彩藤アザミ氏の『サナキの森』。

『サナキの森』は岩手県遠野を舞台にした新感覚ホラーミステリー。インドア系の主人公が小説家だった祖父が遺した手紙に導かれ、遠野をめぐり、知り合った女子中学生とともに約80年前に起きた不可解な殺人事件の謎に挑む。

 選考委員の貴志祐介さんは同作を「怪奇趣味が横溢する作中作は、タイトルの意味が明らかになったとき、ぞっとさせられる」と評した。

 受賞者の彩藤アザミ氏は岩手県盛岡市生まれの25歳。学芸員の資格をもち、服飾関係の学校に通うために上京。授賞式にはクラシカルなロリータファッションで登場し会場を沸かせた。中学生のころから綾辻行人氏、京極夏彦氏、桜庭一樹氏などのミステリー小説を読んできたという。小説を書き始めたのは大学1年のころから。

第一回新潮ミステリー大賞を受賞した彩藤アザミさん。

 記者からの質問に答え彩藤氏は「エンタメ作家になりたい。もっと面白いものを書き続けていきたい」と今後の抱負を語った。

 彩藤氏の担当編集者の前田誠一氏は受賞作の魅力をこう語る。「旧字体と旧かなを駆使し、昭和初期の怪奇小説に擬した作中作の濃密な文体と、主人公が活躍する現代パートのライトノベルのような軽妙さ。同じ作家が書いたとはとても思えない、二つのパートの落差が魅力です」。

 新潮ミステリー大賞は2014年に新設された、ストーリー性の豊かな広義のミステリー小説を対象とした文学賞。日本推理サスペンス大賞、新潮ミステリー倶楽部賞、ホラーサスペンス大賞の遺伝子を受け継ぐ新たな文学賞として創設されたものであり、伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介の各氏が選考委員を務めた。新潮社主催、後援は東映。事務局は映画化も検討する、としている。

□最終候補作品

「サナキの森」手羽崎ささみ(現・彩藤アザミ)
「世界の果てより、愛をこめて」相川啓太
「さとり世代探偵の緩やかな日常」九頭竜正志
「クロス・ザ・ボーダー・オールスター」森下淳士

デイリー新潮編集部