小渕議員を軽い処分で終わらせれば、検察庁の銘板が汚された「ペンキ事件」の再来か

政治週刊新潮 2015年1月1・8日新年特大号掲載

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 小渕優子前経産相(41)のデタラメ政治資金問題で、東京地検特捜部が関係先の一斉捜索に乗り出す直前、「小渕優子後援会」のパソコンが破壊されていたことが明らかになった。電動ドリルを使いハードディスクに穴が開けられていたのだ。小渕家の「国家老」たる折田謙一郎・前中之条町長の指示により証拠隠滅が図られたと捜査関係者はみている。

「特捜部では、電磁的証拠を取り扱うデジタルフォレンジック(DF)班がデータの復元、解析を試みたものの、完全にお手上げの状態。現場の検事らは、捜査をあまりにコケにした行為に、軒並み憤っています」(司法担当記者)

 ところが捜査関係者によると、

「折田前町長は規正法の不記載容疑で年内に在宅起訴で罰金刑、小渕議員は上申書の提出で済ませる、といった方針が、検察のみならず法務省幹部と政権との間の申し合わせで“既定路線”のようになっていました」

 と語り、選挙前は甘い手打ちで終わるのではないかという予測がされていた。念のため検察庁に尋ねると、

「この件につきましては現在捜査中であり、また個別の案件についてはお答えしておりません」(広報)

 案の定、金太郎飴のごとき回答。司法ジャーナリストの鷲見一雄氏が言う。

「今回のドリルの件は、ぬるま湯的な捜査のムードを一変させました。法秩序に対する許しがたい蛮行であり、もし小渕議員を放置したり軽い処分で終わらせれば、検察への信頼は大いに揺らぎます。最近でも、徳洲会事件で徳田虎雄元代議士が健康状態を理由に不起訴になったり、その徳洲会から5000万円を受け取った猪瀬前都知事が略式起訴でうやむやになりました。国民には“なぜ検察は政治家に甘いのか“というストレスが溜まってきています」

 さらには二十余年前に起きた“事件”を引き合いに、

「92年には、東京佐川急便事件で5億円のヤミ献金を受け取った金丸信・元副総裁が略式起訴の挙げ句、たった20万円の罰金刑で済まされたことで国民の怒りを買い、検察庁の銘板に黄色いペンキがぶちまけられたことがありました。“証拠破壊”という最大の侮辱をしでかした小渕議員の処分次第では、第二のペンキ事件が起きますよ」

 ペンキとドリル、どちらが悪質かは言を俟(ま)たない。

「特集 電動ドリル『小渕優子』お咎めなしなら特捜部はいらない!」より