人体の謎をめぐる知的な航海/『人体の物語:解剖学から見たヒトの不思議』

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 明らかに自分のものなのに、実はそれについて何も知らない――。それが人体だ、といわれても多くの人は納得しないだろう。著者はこれを「午前三時の膀胱問題」といい、「なぜそんな時間にトイレに行きたくなるのか、自分の膀胱が機能する仕組みを知っているか?」、「今と若い頃とで膀胱の働き方が違うように思えても、それがなぜか説明できるか?」と問う。おそらく誰も答えられないはずだ。要するに私たちは「人体」について何も知らぬまま何十年も生きる。

 本書はその“謎だらけの相棒”である人体について、文学、絵画、文化人類学、歴史などのジャンルから理解を試みた過去の偉人たちのエピソードを紹介することで、人体を“解剖”しようというもの。...

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