紅白歌合戦 3年連続総合司会の有働アナ「紅白の司会は5歳老ける!」

芸能

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 2014年もあとひと月で終わる。今年も「NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表された。 初出場の歌手の皆さんには申し訳ないが「紅白はやるものではなく、見るものである」と語るのは3年連続で総合司会を務めることになったNHKの有働由美子アナウンサー。

 自身初のエッセイ集『ウドウロク』(新潮社刊)のなかで、初めて司会をした2001年の紅白について振りかえっている。

 その年は45年ぶりに総合司会から紅組白組の司会まで、すべてNHKのアナウンサーだけの布陣で臨んだ年だった。NHKのアナウンサーなのだからカンニングペーパー無しで、4時間半の番組の台本・進行すべてを暗記して臨もうということになったという。50組以上の出場歌手の名前と曲、さらに応援で出演する人々の名前や肩書、伴奏者名や曲紹介まで。大変な量である。しかも台本を手にできるのは本番まで残り3日の27日。そのときの緊張をこう語っている。

「眠れない。頭から離れない。ときどき体が震える。武者震いだと言い聞かせるが、じとっとした全身の汗を感じる。

 仮に、仮に、出場歌手の名前でも間違えたら……。そう思うだけで、体が冷えていく。アナウンサーとして一生の汚点となる。

 大晦日が近づいてくるにつれ、失敗する自分の姿ばかりが頭に浮かぶ。

 歌手名がどうしても出てこなくて観客席から野次が飛んできて番組を混乱させてしまったとか、本番間際に紅組ではなく白組の紹介をすることになったとか、あり得ない悲劇の夢を見つづけた。

 夢の中でも、心臓がばくばくして飛び起きた。」

 当日は緊張感と寝不足でわけの分からない状態で迎えたという。リハーサルを行い、さらに台本に直しが入り、本番の最中も時間調整のため、コメントを短くしたり長くしたりという難題が降りかかってきたという。最後の「蛍の光」を歌い終わり、幕が降りてようやく終了を迎えたとき、緊張感から解放された有働さんは、担当者と抱き合い泣いてしまったという。

 その後も出演者との打ち上げに、スタッフとの紅白歌合戦を振り返るカラオケ大会と、元旦まで「祭り」は続いたという。

 初司会をしたことで「あれで5歳は老けたもの……」と語る有働さん。同書には司会の合間、着替えのスペースが舞台の通路に設置されていたため、ある大物歌手にTバック一枚の姿を見られてしまった、などのエピソードも明かされ、国民的歌番組の裏舞台を垣間見ることができる。

 今年の大晦日は自宅でゆっくりTVの前で、有働さんの大変さに思いを馳せながら、紅白歌合戦を見るのが楽しみになってくる一冊だ。

デイリー新潮編集部