嵐のメンバーに学ぶコミュニケーション力 松本潤さんの観察力 大野智さんの配慮

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 5年連続での紅白歌合戦の司会が決まった「嵐」。フリーアナウンサーで東京成徳大学客員教授(心理学)の梶原しげるさんは、新著『会話のきっかけ』の中で、彼らの人気の秘密の一つは、秀逸な「観察するコミュニケーション力」ではないか、と分析している。以下、その部分を引用してみよう。

松本潤さんの観察力

 某番組の司会者が「『陽だまりの彼女』で初共演した女優の上野樹里さんとはうまくコミュニケーションはとれましたか?」というふうに松本潤さんに尋ねた。松本さんはいつも通り慎重に言葉を選びながらこんな風に答えていた。

「僕は人見知りですが、彼女もそういうタイプだと思いました。だから、無理に、二人で直接言葉を交わしたり、コミュニケーションを密にしようとしたりはしませんでした。監督さんやスタッフの皆さんと我々出演者が一緒に話す機会がしばしばありましたから、そこで彼女がどういう風に発言するのか、どんな様子で人の話を聞くのか。そういう所から、彼女の持っている感性や魅力を十分に感じ取ることができました」

 対面で、濃密な言語のやり取りを行うことは他者を理解するうえで大きな力を発揮する。しかし「間接的に話しぶりや仕草を観察する」ことも大変有益で、立派なコミュニケーションだと、松本さんが改めて教えてくれた気がした。

 松本さんの「観察コミュニケーション」の秀逸さはこんな言葉にも現れている。

「コンサートで僕たちメンバーは、お客様にメッセージを伝えようというより、お客様それぞれがメッセージを発する場を提供できれば良いと考えています」

「僕らのパフォーマンスに共感して下さることがあるとすれば、その時、それぞれの方の脳裏には、僕らの歌やしゃべりから触発された、ご自分の経験とか思い出に関わるイメージが、ふわーっと浮かび上がったりするんじゃないかと思うんです」

「その瞬間の主人公は僕たちじゃなくて個々のお客様です。そういう場面をできるだけ多く作って、思いっきり輝いている人たちの顔が見たい」

 嵐の人気は、ファン一人一人の気持ちを汲み取ろうとするメンバー達の「観察コミュニケーション」に支えられているのかもしれない。

 そういえば、嵐のリーダー大野智さんの「観察コミュニケーション」に感動したことを思い出した。日本テレビの「24時間テレビ」でのことだ。この番組の司会も嵐。その一コーナーを大野さん自身が担当した。「被災地の空手少女が亡き母に誓う」という内容だった。

 岩手県釜石市。東日本大震災の津波でお母さんを亡くした小学6年生、11歳の少女は、悲しみを乗り越えようと幼稚園から続けている空手の稽古に打ち込んでいる。小学生「型」の部門で岩手県大会を勝ち上がった彼女は全国大会に進出を決め、天国の母に優勝旗を見せようと懸命の練習を続けていた。

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