ディズニーのリーダーが教える 顧客がよろこぶテッパンルール

企業・業界

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 顧客サービスにまつわるこんな話を聞いたことはありませんか?

・自社に取り扱いのない製品でも探し出し、自宅まで届けてくれる。
・商品選びの電話に何時間でもつきあってくれる。
・必要な時間に絶対に届くように、夜を徹して商品を配送してくれる。
・まとめ売りの商品をばらして、一個だけでも売ってくれる。
・全ての顧客をVIPのように扱い、一人一人が特別な存在だと思わせてくれる。

 これらは全て実在の店舗やネットショップ、テーマパークで行われているサービスです。彼らはどうしてここまでするのでしょう。コストを度外視したサービスのようにも見えます。他社を利するような行為じゃないの? 従業員の時間を一人のお客さんにとられすぎなのでは? と心配になってしまいます。
 彼らは特別気前がよいのでしょうか? そうではありません。

「小さなサプライズのコストなど、固定客から得られる収益とはくらべものにならないことを知っているからだ 」

 そう語るのは、ヒルトンホテルで経験を積み、マリオットホテルの支配人を経て、ディズニー・ワールドで上級副社長を務めたリー・コッカレル氏。コッカレル氏は世界最高レベルのサービスを誇る高級ホテルやディズニーで培ったサービスの秘訣をまとめあげた『小さなサプライズから始めよう―人を喜ばせる39のルール―』(新潮社刊)のなかで、ほんの少しの特別なサービスがもたらす、顧客との関係の変化について述べています。

■脳科学でも証明

 2011年、神経学者たちの手で人間の脳が「驚きによってもたらされる興奮」を好むことが明らかになりました。脳は「喜び」という同じ刺激を受ける場合でも、やってくると分かっているときより、予想外にやってきたときのほうがより活性化されるのだそうです。誕生日にプレゼントをもらうのはうれしいものですが、誕生日でもないのにもらえたら嬉しさは何倍にもなります。
 この効果を利用し、ほんの少しのサプライズを含んだサービスで顧客を喜ばせ、感動を与えることで、上得意の顧客に変えてしまうことができると、コッカレル氏は語ります。何度でも足を運びたくなるお店になれば、今度は顧客のほうが足繁く通ってきてくれて、さらに周りの人にも勧めてまわり、最終的にはこちらが驚く番になるというわけです。

 日本でも昔から「損して得取れ」なんて言葉もあります。顧客の満足、驚き、喜びがサービス提供側の利益にも繋がる良い関係、それが理想的ですね。ディズニーのサービスの秘訣をあなたも学んでみませんか?

デイリー新潮編集部