老練の政治評論家初の長編小説/『神々の欲望I 少女の見た夢』

文芸・マンガ

 政治に関心がない人でも「矢野絢也」の名前は知っているに違いない。一九六七年から一九八六年まで約二十年の長きにわたり公明党の書記長を務め、離合集散を繰り返す政界の荒波を経験してきた。党委員長、顧問などを経て、九三年に政界を引退してからは、政治評論家として、裏情報に通じた独自の鋭い読みを発表してきた。その老練の政治評論家が八十路を越えて、突如、刊行した書き下ろし長編小説が本書だ。

 当然、政界の暗部を描くポリティカルサスペンスあたりを予想したが、意外や意外。

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