「あまちゃん」と「尼さん」の奇妙な縁

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 誰もが何か語りたくなる。一言言いたくなる。NHK朝の連続ドラマ小説「あまちゃん」にはそんな魅力があるようで、今やオジさん向けの週刊誌までもが毎週のように特集を組んでいる。

 このブームの真っ只中に刊行されたのが、『プロの尼さん 落語家まるこの仏道修行』(新潮新書)。著者は、現役の尼さんにして、落語家でもある露の団姫(つゆのまるこ)さんだ。あっちは「海女」で、こっちは「尼」。タイトルから「あまちゃんブームに乗っかろうとしているな」と疑う方もいるかもしれないが、実は本書の著者のほうが、先にNHKの朝ドラとはご縁があったのである。

 女子高生の時に、落語と仏教に運命的な出会いをした著者は2005年に落語家・露の団四郎さんのもとに入門。それから2年が経った頃、NHKの朝ドラとして企画されたのが「ちりとてちん」だ。高校卒業したての女の子が落語家の師匠に入門して、住み込みの弟子をするというストーリーなのだが、この制作にあたり、取材を受けたのが、まるこさん。何せ、女性で住み込みの修業をしているケースが少ないから、格好の取材対象になったようだ。当時の日常や、「弟子部屋」などの取材をされることとなり、「ちりとてちん放送直前スペシャル」にも招かれたという。

「あまちゃん」が、海女さん兼アイドルならば、まるこさんのほうは、尼さん兼落語家。現在は、寄席に出ながら、「天台宗キャンペーンガール」もつとめている。

 青春を捧げた内弟子修業からクリスチャンとの「異宗教婚」まで、『プロの尼さん』は、彼女のコミカルかつドラマチックな人生が生き生きと描かれた半生記になっている。

デイリー新潮編集部