子連れ旅行中に窃盗を繰り返し… 「窃盗家族」による被害総額は1億円超 「観光名所を巡りながら、貴金属などを盗んでいた」

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 祖母の年金で生活費を賄い、足りない分は父と息子の窃盗で穴埋めする。映画「万引き家族」は、街の片隅でひっそりと暮らす疑似家族を描いた。

 貧しくとも互いに支え合い、血のつながりではなく犯罪でつながっている家族。絆のあり方を問いかける作品だ。

 一方、今回は銀幕の中の物語ではなく、実際に“家族ぐるみ”で盗みを働いていた四人が福岡で捕まった。その犯行は十数件に及び、被害総額は1億円超にも上るとみられるが、

「10月27日までに、福岡県警が建造物侵入や窃盗、窃盗未遂といった容疑で逮捕しました」

 と、県警担当記者。

「“中心人物”は住所不定で無職の35歳、桑原昭哉(くわはらあきや)です。昨年7月から今年7月にかけて福岡市内のブランド品買取店など3店舗に侵入し、ネックレスやチャームをはじめとする貴金属やスマホ、計143点を盗んだ。販売価格の合計は約7800万円です」(同)

 残りの三容疑者は、昭哉容疑者の父の桑原紀世彦(55)とその姉、山田こずえ(56)、昭哉容疑者の交際相手である八木星華(せいか・30)で、

「今年6月、四人で福岡市内の高級時計店で金庫を盗もうとした疑いです。このときは警報装置が鳴り、逃走しています。彼らの手口は、バールや縄ばしごを用意し、狙いを定めた店の周辺にセーフティーコーンなどを置いて工事現場を偽装。作業員になりすまして侵入するというものでした」

 昭哉と紀世彦の父子が侵入実行役で、山田が運転手、八木が見張り役だった。

観光名所巡り

 生活費を稼ぐためにやった――。“窃盗家族”は取調べに対し、そう口をそろえているという。

 福岡県警の捜査関係者によれば、

「昨年夏ごろから、愛知を拠点にレンタカーで移動しながら大阪や岐阜などで犯行を重ね、ここ福岡で捕まった。信じ難いことに彼らは、昭哉とはふた回りほど年が離れた紀世彦の息子と、シングルマザーの八木の息子も連れてきていたのです」

 子どもらは“福岡に旅行する”と聞かされていて、

「実際、中洲などの観光名所を巡り、家族利用をメインとしたコテージのような宿泊施設に滞在してもいた。が、“子連れで旅行中にカネがなくなり窃盗を思いついた”ということではなく、計画的なものとみています」(同)

 というのも、計画を主導する立場にあった桑原父子は、筋金入りの窃盗犯だった。その犯罪の系譜をたどると、

「電気工事士だった紀世彦は、2001年に名古屋市内の飲食店のそばで車上荒らしをして捕まっています。14年には父子で車上荒らしを働き、共に逮捕。現場は名古屋の繁華街、錦のコインパーキングでした」(同)

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