楽天が高卒ルーキーを戦力外に! 他球団スカウトが“異例の決断”を批判「チームとして指導力がないと言っているようなもの」
データ分析の進化が招く「早期の見切り」
若手への見切りの早さは楽天に限らない。近年は他球団でも、入団から数年で戦力外を通告されるケースが目立つ。
中日では今オフ、2023年ドラフトで指名された津田啓史、辻本倫太郎、福田幸之介、土生翔太、尾田剛樹の5人が揃って来季の契約を結ばないと通告された。津田と土生は昨オフに育成契約へ切り替わっており、福田には今回、育成契約を打診している。高卒2年目の有馬惠叶も支配下契約を外れ、育成契約を打診された。
日本ハムは高卒3年目の明瀬諒介に戦力外を通告し、育成契約を打診しない方針だという。大学卒の選手も例外ではない。2023年ドラフト2位でソフトバンクに入団した岩井俊介は、プロ3年目で支配下契約を外れることになった。育成契約を打診される見通しだ。
なぜ、入団から間もない選手への判断がこれほど早くなったのか。ある球団のアナリストは、データ分析の進化を理由に挙げる。
「どの球団も今はあらゆる数字を定期的に測定するようになりました。その結果は当然編成側の判断材料となっており、一軍レベルから大きく乖離がある選手は当然見切られることになります。またもう一つ重視しているのは現在の数字だけでなく、入団してからどれだけ伸びたかという点で、横ばいの状態が続いているような選手も厳しく見られますね。選手にとってはよりシビアな環境になっていることは確かでしょう」
スカウティングの現場でも、アマチュア選手のさまざまなデータを測定し、二軍の選手と比較する球団が増えた。試合の成績だけでなく、身体能力や技術、成長の度合いまで数字で評価される時代なのだ。
数字では測れない選手の可能性
しかし、データによる評価には限界がある。前出のスカウトは、数字に表れない選手の可能性を重視すべきだと訴える。
「選手が伸びるタイミングは人それぞれで、短期間で爆発的に伸びる選手もいれば、少しずつ伸びる選手もいます。データで色んな事が分かるようになったのは良いことですが、それが全てではないと思います。また練習でパッとしなくても実戦では力を発揮できる選手もいる。そういうことを総合的に見て選手を獲得する、自由契約にするといったことを決めるべきではないかと思いますね」
実際、戦力外通告を受けた選手が新天地で活躍する例は少なくない。西武を退団して阪神に移籍した元山飛優は、今季57試合に出場して貴重な戦力となった。小林樹斗は昨年限りで広島を退団したものの、独立リーグの徳島で結果を残し、今年5月にソフトバンクと育成契約を結んでNPB復帰。7月には支配下登録を勝ち取っている。
データ分析の進化によって、選手の能力を詳しく把握できるようになった。しかし、将来の成長まで正確に予測できるわけではない。早期の見切りは編成の効率化につながる半面、才能を開花させる機会を奪う危険性をはらむ。
今年も多くの若手が戦力外通告を受けた。新天地で再起を果たし、古巣の判断を覆す選手は現れるのか。短期間で選手の将来性を見極めようとする球団の姿勢が、改めて問われている。











