「ペナントレースが盛り上がるほどCSが水を差す」大いなる矛盾…“勝率5割ギリギリ”のDeNAが日本シリーズ進出で、「阪神」「巨人」白熱の首位攻防戦は何だったの
劇的な逆転優勝でもCS
2点目は「ペナントレースが盛り上がれば盛り上がるほど、CSは“水を差す”効果が生まれてしまう」という問題だ。
1988年10月19日の「10・19」は、パ・リーグ2位の近鉄がロッテとダブルヘッダーの死闘を繰り広げてプロ野球史に残る名試合となった。
連勝すればシーズン最終戦で1位の西武に逆転優勝を果たすという劇的な展開と、第2戦が引き分けで終わるという結末に観客は感動。試合途中からテレビ朝日が全国中継を実施して視聴率が跳ね上がった。
1994年10月8日の「10・8」ではセ・リーグ同率1位の巨人と中日が対戦し、これもプロ野球史に残る名勝負となった。この1試合の勝者がセ・リーグを制するという、まさに劇的な大一番だった。
広澤氏は「『10・19』も『10・8』も、CSがなかったからこそ伝説の名試合として語り継がれているのです」と言う。
「リーグ優勝が決まった後にCSが実施され、『10・19』で負けた近鉄や、『10・8』で負けた中日が日本シリーズ進出を決めてしまったら、やはりファンは興ざめしたと思います。実際、2022年にオリックスは劇的なリーグ優勝を果たしましたが、この感動的な結末を覚えている人が少ないのはCSの影響でしょう。10月2日の最終戦で2位のオリックスは楽天を下し、1位のソフトバンクはロッテに敗れ、土壇場でオリックスが逆転優勝しました。ところがCSが開かれたことで、逆転優勝の感動は薄れてしまったと思います。今年のセ・リーグも同じでしょう」
水を差したDeNA
「ペナントレース終盤で阪神と巨人はリーグ優勝を目指して激闘を繰り広げ、セ・リーグは非常に盛り上がりました。最後は阪神が優勝を勝ち取ったわけですが、CSが終わってみると3位のDeNAが日本シリーズに進出することが決まったわけです。やはり阪神と巨人の熱戦に水を差す効果が生じてしまったのは否定できません。だからこそ、CSの結果に納得できないという野球ファンが多いのでしょうし、その気持ちはよく分かります」(同・広澤氏)
後編【メジャーのポストシーズンと比べて「日本のCSは問題が多すぎる」…1位阪神、2位巨人が痛恨の敗退で「CS不要論」が蒸し返される根本的な理由】では、なぜメジャーのポストシーズンは違和感がなく、プロ野球のCSには違和感を憶えるのか、ファンの素朴な要望を傲慢に無視する12球団の問題点などについて詳しくお伝えする──。





