なぜ「クライマックスシリーズは儲かる」のか? いまだ賛否ある一方、球団側の本音はシーズン優勝と2位のチームだけが手にできる「臨時収入」の機会
プロ野球ではクライマックスシリーズが始まります。今年からファイナルステージにルール変更がありましたが、その詳細をご存じですか? 東海ラジオで35年間、プロ野球実況を担当した村上和宏さんが、シリーズの成り立ちと今回のルール改正の裏側にある、各球団の“思惑”について解説します。
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クライマックスシリーズの歴史
いよいよ明日からクライマックスシリーズ、ファーストステージが始まります。
セ・リーグに先駆けて2004年に始まったパ・リーグのプレーオフが興行的に大成功を収めたことから、セのチームからも実施を求める声が高まり、2007年からセ・リーグでも導入されました。両リーグで実施するにあたり、実施方法や名称を統一することになり、ネーミングが一般公募され「クライマックスシリーズ」に決まったのです。
コロナ禍で2020年にセ・リーグでは実施を見送りました。ドーム球場を本拠地としているのが巨人と中日の2球団だけで、残り4球場での開催となった場合、雨天中止に備えて予備日の設定が必要になります。コロナのため開幕を3ヶ月近く遅らせたスケジュールの中で、日本シリーズ開幕に間に合わない可能性が生じ、開催が見送られたのです。
一方、ドーム球場が多いパ・リーグは、レギュラーシーズンの1位と2位のチームが、1位チームに1勝のアドバンテージを付与したうえで4試合を行い、3戦先取という変則的なルールになりました。
クライマックスシリーズが始まった2007年は、興行面の理由からセ・リーグ側には第2ステージ(現在のファイナルステージ)でのアドバンテージ1勝というルールはありませんでした。ところが、レギュラーシーズン2位の中日が、優勝した巨人にいきなり3連勝(当時は5戦3勝制)して日本シリーズに進出してから風向きが変わり、翌2008年からはシーズン優勝チームにアドバンテージ1勝が与えられることになりました。
さらに今年からは、ファイナルシリーズでシーズン優勝チームに挑む対戦チームが、シーズン勝率5割を切っていた場合、もしくは優勝チームとのゲーム差が10ゲーム以上ある場合は、優勝チームに2勝のアドバンテージが与えられるルールに変更されています。
クライマックスシリーズが「興行的」な理由でセ・リーグでも実施に至った、という点に各球団の本音が読み取れます。
というのも、日本シリーズがNPB主催の試合で、出場チームにはその売り上げの中から分配金が支払われる仕組みなのに対し、クライマックスシリーズは本拠地チームの主催ゲームであり、その収入は全額が自分の球団の売り上げになるからです。
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