「ミッキーマウスのぬいぐるみを使って、居場所を特定」 〈水戸ネイリスト殺害事件〉被告の卑劣な手口
一昨年の11月末、男は、初めてできた恋人から10カ月あまりで別れを告げられた。怒りっぽい性格や口調の荒さが理由だった。
【一つでも当てはまったら危険かも…】ストーカー加害者「診断チェック」
昨年6月ごろになってもフラれたことに納得できず、男はSNSで“話したい”と送り、繰り返し電話をかけるようになる。
しかし彼女からはSNSをブロックされ、電話も着信拒否。連絡が取れなくなった彼女を探し回ったが見つからない。募らせていた未練は、執着心から恨みへ、殺意へと変わった……。
男は、茨城県城里町の会社員、大内拓実被告(29)。昨年の大みそかの夕刻、水戸市のアパートで夫と暮らしていたネイリストの小松本遥さん(31)=当時=を殺害し、殺人とストーカー規制法違反の罪に問われている。(9月30日、水戸地裁は拘禁刑20年の判決を言い渡した)
県警担当記者によれば、
「大内は宅配業者を装って小松本さんのアパートを訪れ、玄関から出てきた小松本さんの頭を、事前に準備していたハンマーで何度も殴りました。数分にわたる殴打で彼女が動かなくなると、アパート内にあった包丁で2回、首を突き刺してもいます」
死因は外傷性ショック。無残にも、主な傷だけで48カ所に及んでいた。
紛失防止タグ
社会部デスクが後を受ける。
「小松本さんは当時、妊娠5カ月でした。腕などにも切り傷や打撲痕があり、わが子を必死で守ろうとしたことがうかがえます。大内は彼女の結婚と妊娠を知らなかったと言い、公判では“知っていたらここまで行動していなかったと思う”と語っていました。犯行後ですから、なんとでも言えますよね」
自身の異常さに気付き、病院にかかろうとしていたとも法廷で打ち明けていた。
「茨城県内の会社で車のバッテリー製造などの仕事をしていた大内は、凶器にハンマーを選んだ理由を“もし警察の職務質問にあったとしても、工員だから言い逃れできると考えた”と話していました。殺意が芽生えてから小松本さんの居場所を特定した手口も、執念深い、卑劣なものでした」
特定工作は、12月26日に始まった。
「自分の携帯電話とペアリング設定した紛失防止タグを、ミッキーマウスのぬいぐるみに仕込みました。そのぬいぐるみを段ボールに入れ、キャンペーンに当選したと偽って小松本さんの実家の玄関先に置いた。すると翌27日、実家を訪れた彼女がぬいぐるみを自宅アパートに持ち帰りました」
それでおおよその見当をつけた大内は、
「28日から31日まで、5~10分ほど小松本さんの自宅アパート付近をうろつき回りました。30日までには彼女の家である確証を得て乗用車も確認。凶器のハンマーや変装用の帽子、眼鏡を買いそろえ、襲撃の機会をうかがっていたわけです」
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