「クラリティ法案否決」「半減期」でビットコインは売りか買いか?

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 投資を始めるときに、選択肢としてどうしても気になるのがビットコイン(あるいはイーサリアムなど暗号資産)だ。株や金、不動産のように会社や現物があるわけではない。正体はただの数字と記号の羅列である。なのに、この10年間で価格は130倍以上に跳ね上がった。一方で、価格の変動は大きく、昨年暮れから急落、一時はピークの半分にまで下がってしまうという有様である(現在は1ビットコイン=約1340万円)。ビットコインは何があったら値上がりし、どういう問題が起きたら価格が下がるのか。その仕組みと、これからの値動きを探ってみたい。

17年間“問題なく”取引されてきた

 ご存じの方は読み飛ばして頂くとして、ビットコインとは何なのか、簡単に説明する。そもそもは2008年「サトシ・ナカモト」という仮名の暗号研究者がネットに投稿した論文から始まった。暗号技術を組み合わせて、複製(偽造)できない電子通貨システムを提案する内容だ。これをもとに最初にビットコインが発行されたのは翌2009年10月。初めての実物購入取引ではピザ2枚の代金として1万ビットコインが支払われたそうだ。この「複製(偽造)できない」というのが重要なポイントで、ビットコインはすべての取引が数珠繋がりの「ブロックチェーン」というネット上の台帳に記され、内容を改変できないようになっている。これが偽造防止の技術だ。さらに、取引を台帳に記録し、承認作業を行った者にビットコインが与えられる仕組みだ。これをマイニング(採掘)という。ビットコインの発行枚数は2100万枚と決められており、マイニングを行った者に10分ごとに一回、ビットコインが配布される。かくて生まれてから17年間、ビットコインは一度も偽造されることなく世界中で取引され、コインを発行し続けているというわけだ。

「クラリティ法案」の影響は

 ビットコインの価格は、財政当局の規制や法律に左右されやすい。過去には13年に地中海の国、キプロスで金融危機が発生し、政府が銀行預金への課税を発表すると、ビットコインへ資金が逃げ出して、その価格が8倍近くにまで暴騰した。近年では、コロナ禍で経済が止まった際、各国政府が大幅な金融緩和に踏み切ると、またもやビットコインが急上昇する。インフレを懸念した投資家がビットコインに走ったためだ。

 一方で、利上げなど、引き締めが行われるとビットコインは値下がりしやすい。金利を生まないので、利息や配当の良い金融商品に投資家が流れるのだ。最近注目されたのは、米上院で審議されていた「クラリティ法案」。これは、暗号資産を「証券」として扱うのか、金や石油のように「商品」とするのかを切り分ける法案だ。成立すれば、暗号資産の法的位置づけがはっきりして、投資しやすくなる。しかし、トランプ大統領の親族企業が「WLFI」というコインを発行したり、大統領公認の「トランプ」というコインが発行されたりしていることを懸念した米民主党が強く反発して、9月15日に行われた議決では否決。クラリティ法案は“お流れ”となってしまった。

 しかし、ビットコインの価格を左右するのは、規制や法律だけではない。

「ビットコインの価格により大きな影響を与えるのは、4年ごとにやってくる“半減期”だと言われています」と、解説するのは投資ライターの高城泰氏だ。

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