高市首相が抜擢の「新・農水大臣」に“圧力疑惑” 選挙で支援しなかった自治体補助金「大幅カット」の肉声を入手
9月の内閣改造で、農林水産大臣に起用された簗(やな)和生氏(47)が、今年5月に開かれた非公開の会合で、総選挙で自身を支援しなかった地元自治体を“恫喝”する発言を行っていた。「週刊新潮」は、その音声データを入手。高市早苗首相がお気に入りを登用した内閣改造のほころびが早くも……。
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「大幅にカットをしました」
5月24日に非公開で催された自民党大田原支部の総会。閉会後の懇親会で数十名の自民党員らを前に、簗氏は次のように語った。
「(栃木県)那須烏山市と那珂川町の令和8年度の道路予算については、大幅にカットをしました」
「自民党の議員に頼っていくらの予算が必要だというところに、多く回すのが当たり前の話ですから」
「那須烏山市については前年比で64%減、3分の1にしました。そして那珂川町は54%減にしています」
発言のおよそ3カ月前に行われた2月の総選挙で、簗氏が出馬した栃木3区は保守分裂となり、簗氏は無所属の渡邊真太朗氏に敗れて比例復活。同区に属する那須烏山市や那珂川町などの首長は渡邊氏を支援していた。ゆえに、
「簗氏の発言は、自分に投票しなければどうなるかを知らしめる“恫喝”と言われても仕方がない」(自民党関係者)
というのだ。
私の知恵袋のやなちゃん
農業政策に明るい簗氏は、高市首相に農政をレクチャーした間柄だという。2月の総選挙で高市首相が栃木3区に応援演説で訪れた際には、
「簗氏を“私の知恵袋のやなちゃん”と紹介する場面も。旧安倍派出身で裏金議員でもある簗氏の大臣起用は世論の反発を招く懸念もありましたが、首相が一本釣りした格好です」(政治部デスク)
実際に「54%減」されていた……
実際、両自治体への「社会資本整備総合交付金」は大幅に減っている。
「令和8年度の要望額は7208万円で、(国交省からの)内示額は2262万4000円です」(那珂川町建設課)
前年度は「要望額6585万3900円・内示額は4930万2000円」だというから、令和8年度の内示額は「前年比約54%減」。簗氏が口にした数字と一致する。
もう一方の那須烏山市に尋ねても、前述の交付金内の「とちぎの道づくり」という項目に関して「今年度の要望額は4783万6000円で、内示額は2426万7000円」(建設課)と回答。内示額の前年比は約63%減で、こちらも簗氏の言う数字とほぼ同じだ。
「選挙に負けた意趣返しだとしたら常軌を逸しています」(那須烏山市幹部)
こうした簗氏の言動について、那須烏山市長の川俣純子氏に見解を尋ねると、
「簗先生が本当に自分の選挙区の住民を不安にさせる発言をしたなら、市長としては許せません」
予算が減らされたことで、那珂川町では東部地区の町道、上郷須賀川線の工事が発注できないなどの弊害が現れているという。
「高齢者も多い地域のため、救急車など緊急車両の通行を考慮すると、まさに命に関わる道なのです」(那珂川町関係者)
もっとも冒頭の懇親会で、簗氏は、
「命は守らねばなりませんから、市民町民のですね。あの、河川の関係は触っていません。道路の、命に支障がないところを削減しています」
と胸を張っていたのだが……。
簗氏本人を直撃すると
「週刊新潮」の取材に、国交省は簗氏からの働きかけによって配分額を変えた事実はないと回答。そこで簗氏本人を直撃すると、
「われわれはそういうこと、できる立場にないでしょ。行政がやることだから」
音声に残る発言については「覚えてない」との答えだった。
恫喝音声は現在、デイリー新潮で公開中。10月1日発売の「週刊新潮」および現在新潮QUEで配信中の記事【高市首相の目は節穴か 「内閣改造」で抜擢「簗和生」農水大臣の“恫喝音声”とパワハラ大量離職】では、簗氏が非公開の席で語った発言の全容と共に、パワハラで秘書が大量離職した簗事務所の実態などについて詳しく報じている。
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