中国企業に情報漏洩で逮捕 「旭化成」元社員は“内閣府お墨付き”のプロフェッショナル人材だった

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半導体材料事業における柱

 旭化成退社後の古川容疑者は、静岡市の半導体製造装置メーカーや先の化学薬品メーカーなど、4つの企業に勤めていたといい、

「古川くんの転職先は旭化成人事部から紹介された地域企業でした。彼の経験や人脈を活かし、組織づくりや若手育成、需要が高まる一方の半導体事業をはじめ、会社経営の中核を担う業務を任されていると思っていました。実際、プロフェッショナル人材事業のガイドブックにも、彼のプロフィールや地域企業での業務内容が載っていましたから」(旭化成OB)

 古川容疑者の元上司にあたる別の旭化成OBは、かつての部下の逮捕をいまだに信じられずにいる。

「仕事の実力はもちろん、頼りになる部下でした。旭化成の強みである、半導体を熱や衝撃から守る保護フィルムなどの分野の重要性を理解したうえで、自らの仕事の展望を見据えていた。潜在性硬化剤は一般的に、常温では反応せず、加熱や湿気、光によって反応するもので、旭化成は『ノバキュア』の商品名で販売。半導体製造や、自動車や土木などさまざまな分野で活用されています」

 ノバキュアは、旭化成の半導体材料事業における柱の一つと位置付けられ、力を注がれてきた。旭化成は今後、古川容疑者と中国の山東聖泉新材料に対して、当該情報の利用停止と廃棄などを目的とした民事訴訟を起こす予定と発表している。

「それほど重要な商品の製造データを外部に洩らすなんて、OBとして到底信じられることではない。ですが事実だとすれば、彼は旭化成退職後、従来の取引先だけでなく色々な企業と接したはずですから、そのなかで中国サイドに“狙い撃ち”されてしまったのではないかと思いたい。もし目先のお金などを目的に情報漏洩したのだとしたら、元上司として、万死に値すると言わざるを得ません」

 万死に値する行為に手を染めた人物に、内閣府が太鼓判を押していた。この、極めて深刻な事実は動かしがたい。

デイリー新潮編集部

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