「磐越道バス事故」鑑定留置が続く運転手の自宅に「生い茂る草木」と30数万円の「請求書」
草ボウボウ
別のOBの保護者が、胸の裡を明かす。
「事故から3カ月の時期に、地元紙に“容疑者の親族語る”という記事が出て(8月6日付新潟日報)、親族男性が“運転を引き受けた時点で本人の責任。罪を償ってほしいし、自分も償うつもりだ”などと話していました。若山宅の電気料金の支払いについてやりとりしたともあったので、親族からなら若山の様子を聞けるかもしれないと考え、思いきって胎内市内の若山宅を訪れたのです」
ところがその家は、荒れ果てていた。
「新聞に“親族として誠心誠意対応していきたい”と書いてあったので、誰もいなければ、若山の様子や言葉を知りたいといった旨を記した手紙でも置いてこようと思いまして。ところが郵便受けもなく、玄関はおそらく鍵がかかっていなかったのでしょう、つっかい棒で開かないようにしてある始末でした」
こうした状態がどれほど続いているのかを近隣住民に話を聞くと、
「5月中ごろ、地域の民生委員の方が“誰か、若山さんの親族をご存じないでしょうか”と周辺で聞いていましたね。私は知らなかったのでなにも伝えられませんでした。で、ちょっと見に行ったら玄関先にはチラシなどが散乱していました。4カ月経ったいまはもう、ご覧の通り。草ボウボウの状態です。親族の方には、せめて草刈りだけでもしてもらいたいですよ。夜に通ると、なんだか気味が悪くてねえ」
「相殺してほしい」
そう語る近隣住民は、つい最近になって玄関先付近で封筒を見つけた。〈若山哲夫様 請求書在中〉とある。差出人は新潟県内の自動車修理業者だ。
請求書を出した経緯について、業者が語る。
「あくまで客と業者の関係だけでしたが、十数年来の付き合いがありました。彼はバス事故5日前の5月1日、高速道路の路肩に止まっていた乗用車に追突する物損事故をやらかした。3月ごろに自分の車で事故って、それを修理するあいだに貸した代車で、です。代車を3回もぶつけ、警察から運転免許の返納を促されていましたし、私も、もう運転しないほうがいいと言っていたんです」
追突事故を起こした1日の夜、若山容疑者から電話がかかってきた。
「ようやく返納する決心がついたようで、“修理してもらった車を手放すので、これまでの修理や代車にかかった費用と相殺してほしい”。こんな依頼をされました。ですが相殺しようにも10万円ほど足りない。若山さんにはそう伝えました」
そして、あのバス事故が起きた。
「事故後に若山宅まで行って車を見たら、修理したはずのバックライトは傷ついているしサイドミラーもぶらぶらしていた。5月1日の事故後も乗っていたんです。とてもではないけれど、相殺は10万円じゃきかない。30数万円は必要なので、その旨を記した請求書を置いてきました。これが5月下旬のことです。請求書が4カ月もそのままということは、親族の方にも見ていただけていないんですね……」
刑事責任能力の有無にかかわらず、若山容疑者が生涯をかけてバス事故の贖罪をすべきなのは言うまでもない。が、請求書の精算も時間がかかりそうだ。
関連記事【「ズボンがずり下がって下着が見えて、よちよち歩きで…」 21人を死傷させた運転手「事故前夜」に目撃されていた“異様な姿”【磐越道バス事故】】では、事故直前の若山容疑者の驚くべき様子について詳報している。




