沖縄知事選で露呈したオール沖縄の“陳腐化”と、共産党の“無責任体質”…田村智子委員長を縛る「自分たちの主張は常に正しいという自己認識」
「自分たちは常に正しい」
「田村委員長も“オール”という言葉に自縄自縛の状態になってしまったと思います。何しろ『沖縄の有権者は誰もが辺野古移設に反対している』と心から信じ切っているわけです。ところが予想に反して玉城さんは落選してしまった。すると『何か異常な事態が発生したに違いない』と考えてしまうわけです。『高市政権が選挙に介入した』という発想が生まれる理由でしょう」(同・筆坂氏)
筆坂氏は「同じように共産党は『辺野古移設に賛成している沖縄の有権者も相当な数に達している』とは考えません」と指摘する。
自分たちの主張は常に正しいというのが共産党の自己認識だ。そのため知事選における基地問題の論戦についても「有権者の支持を得られなかった」と反省することはない。「知事選における論争は次につながる」という極めて楽観的な総括になってしまう。
記者が「転覆事故に関する前知事の説明責任」について質問すると、田村委員長から逆ギレのような回答が飛び出した。これも「知事や共産党が直接の原因で船が転覆したわけではない」と“責任”をできる限り矮小化したいからだろう。
沖縄の有権者が「当時の玉城知事や共産党のせいで抗議船が転覆した」と考えていないのは当たり前だ。
県民が求めた「説明責任」
県民が疑問視したのは、知事や共産党の「事故を防ぐため県ができることには限りがあった」という冷淡とも思える姿勢や、「知事は共産党が批判できないのか、奥歯に物が挟まったような言動が多い」という違和感だろう。それを前提に「もっと説明責任を果たしてほしい」と不満を感じていたわけだ。
そもそも田村委員長の「知事や自分たちに責任はない」という考えを推し進めると、「死亡した船長だけが悪い」と“現場”に責任を一方的に押し付けていることになってしまう。
玉城デニー氏や共産党が転覆事故に関し、県民の素朴な実感が求める説明責任を充分に果たしていれば、少なくともデマの拡散が抑えられた可能性も否定はできない。
さらに筆坂氏は「説明責任」だけでなく、「選挙における結果責任」の問題も重要だと指摘する。そこで注目すべきは共産党の委員長と言えば“長期政権”が目立つことだ。
初代の宮本顕治氏は1970年から1982年まで、5代目の志位和夫氏は2000年から2024年まで委員長の座に就いていた。
「これまで共産党は様々な選挙で勝ったり、負けたりしました。特に最近は“負けたり、負けたり”です。そして選挙で敗れた責任を取って辞めた幹部は誰もいません」(同・筆坂氏)
共産党の“無責任体質”
筆坂氏は「つまり日本の政党の中でも共産党はかなりの“無責任政党”であるという歴史を持っているのです」と言う。
「田村委員長も同じだと批判せざるを得ません。沖縄県知事選の結果を謙虚に受け止め、党員など支援者に頭を下げ、次につなげるよう敗因を分析するという姿勢はないのです。そして自分には責任がないことを念押しするかのように『高市政権が選挙に介入した』、『基地問題における自分たちの主張は正しかった』という総括をコメントしているわけです」
前編【共産「田村智子委員長」に“逆ギレ”批判が殺到…沖縄知事選は「高市政権の選挙介入」が敗因、辺野古沖転覆事故でデニー氏に「説明責任があるという考え方が違う」】では、なぜ田村委員長の沖縄知事選に関する発言はネット上で炎上したのか、その背景について詳細に報じている──。
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