「目ざわり」で「敵認定」の参院幹部と一人の女性への警戒感は消えず 高市首相の【内閣改造・自民党役員人事】
優子を頼む
「高市氏と石井氏との間に溝があることは間違いないですが、予算審議に関して抱いた不信感以外にも“不信ポイント”はあるようです」(同)
たとえば昨年の総裁選で石井氏が小林鷹之政調会長を支援したことだ。
「石井氏にとって小林氏の応援は本意ではなく、本命は小渕優子氏でした。もちろん小渕氏が総裁選に出馬すれば、という前提ではありますが。石井氏や小渕氏も所属した平成研究会で参院のドンと呼ばれた青木幹雄元官房長官が遺言のように残した言葉が“優子を頼む”。優子氏の父・恵三元首相を陰に陽に支えた青木氏の言葉は派閥内で金言のように受け継がれてきました。彼女は石井氏のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ間柄でした」(同)
小渕氏は党税制調査会の非公式幹部会合(インナー)のメンバーを務めていたが、消費税率が2027年4月から2年間、1%に引き下げられることが与党内で固まったことを踏まえてメンバーを辞任した。その際に彼女は「1%は飲みこめなかった。黙って“ひな壇”(インナーの幹部席)に並んでいることができなかった」「私が知っている税調の進め方ではない」「先代の方々の思いを考えないといけない」などと述べ、高市執行部に反意を示したのである。
石井グループの存在
「先代」とは、消費税の導入・引き上げに尽力した父・小渕恵三元首相や、竹下登元首相、橋本龍太郎元首相、山中貞則元税調会長らを指す。
「ここまで小渕氏が高市氏に対して反発姿勢を鮮明にしたということは、来年の総裁選を見すえた動きだろうとの声があがっていました。小渕氏からお兄ちゃんと慕われる石井氏は参院議員による『石井グループ』を立ち上げており、彼女が総裁選に出馬する際にはその足掛かりになるのは間違いないでしょう」(同)
高市氏は来年の総裁選を限りなく無風、あるいは無投票で乗り越えたいというのが本音で、それを見据えた人事を今回行う腹づもりだとされる。小渕氏や石井氏の動きは目ざわりでしかなく、予算審議以外の「不信ポイント」はそういった点なのだろう。
「高市氏はすでに参院会長の松山氏に圧をかけてはいますが、参院人事まで意のままに操ることによる負の面も感じ取っているようです。総裁選を限りなく無風で乗り越えるためにはできるだけ反発の声を封じ込める必要があるためです」(同)
高市氏が「悲願」とまで言った消費減税に公然と反旗をひるがえした小渕氏と政治的に疑似きょうだい関係にある石井氏の仕事ぶりへの不満。政敵ゆえに徹底的に潰したい反面、やり過ぎると反乱分子が生まれることも避けられずないということは誰でも考えるところだろう。が、「高市氏はそこまで深刻に捉えていないようです」(同)とのこと。ここでも苛烈に”高市流”を押し通そうとするかもしれない。
主要閣僚が軒並み留任と伝えられる閣僚人事よりも、首相の感情が透けて見える人事となることは間違いないようだ。
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