「学歴イジり」は本当にエンタメなのか 福島大を侮辱「wakatte.TV」炎上で見えた“もう一つの顔”と“受け入れた人たち”
学歴主義は別人格?
もっとも、ここからが複雑なのだが、動画に出ているときの高田氏と山火氏は、本人たちとは別人格ということになっている。動画内の高田氏は「ふーみん」、山火氏は「びーやま」という独立したキャラクターなのである。
確かにwakatte.TVを離れた2人には異なる顔がある。武田塾の動画での高田氏は常識人そのもの。真摯に受験指導を行っている。入りやすい大学を否定するようなこともしない。
山火氏もそうだ。受験生に向けた啓発本『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』(ダイヤモンド社)まで書いている。
一体、どういうことなのか。高田氏は9月1日、福島大問題についての謝罪コメントを「X」を通じて出したが、それより早い8月9日に「wakatte.TVの炎上による今後について」と題した動画をアップしている。その中で高田氏とふーみんの使い分けについて説明している。
この動画は同時期、九州大学法学部の岡崎晴輝教授が「X」でwakatte.TVを強く批判したことを受けて制作された。「強い嫌悪感を覚えます」と岡崎教授は投稿した。その後、同調者が相次いだ。
これを受けて高田氏は「思いのほか、いまさら」と切り出した。さらに「今の子供たちにはwakatte.TVがエンタメということが伝わっていると思っていたし、いまさらエンタメですよと説明するのも変だと思ってたし。それを真に受ける人も一定数出てきちゃって」と語った。
ふーみんになって難関大ではない学生たちを揶揄しているのは、エンタメだと説明した。放送倫理規定がザル状態だった1990年代までのテレビ界の思考法と似ている。あのころのテレビ界は驕り高ぶり、「洒落が分からないほうがおかしい」という姿勢だった。
この映像で高田氏の話の聞き役を務めたのはwakatte.TVのプロデューサー。法政大の騒動についてプロデューサーは「(知名度を得ようと)火をつけに行って、ボヤを起こそうと思ったら、大火事になった」と語っている。
wakatte.TVはYouTubeからの収益が目的でやっているのだろうか。高田氏、山火氏の表の顔である武田塾と無関係なのか。受験生に難関大に入れと追い立てると、利益を得るのは受験産業なのではないか。
過去にもwakatte.TVを強く批判する人はいた。その1人が、ひろゆき氏(49)である。2024年5月24日、動画配信のABEMA Primeで「学歴厨」をテーマに討論した。学歴厨とは、他人を大学名や偏差値だけで評価する人を指すスラングである。
高田氏は「学歴は努力の証し」とする一方、高学歴の基準は「旧帝大以上」と主張した。山火氏は「高校時代にもっと勉強しておけばよかったと後悔する大学生もいる」と語り、学歴の大切さを気づかせるwakatte.TVの存在意義を訴えた。
だが、ひろゆき氏は厳しかった。「低学歴の人を罵倒する必要があるのか」と戒めた。場慣れしていることもあり、ひろゆき氏がスタジオをリードしているように見えた。スタジオにいたほかの人たちもひろゆき氏に同調した。
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