「悪質なストーカーには、体内にGPSを」 桶川ストーカー殺人事件、被害者の父も現行法の問題点を指摘 「韓国では性犯罪の再犯率は約9分の1に」

国内 社会

  • ブックマーク

「悪質なストーカーには体内に装着させるべき」

 一般的に、不特定多数が被害者となり得る性犯罪とは異なり、ストーカー行為では明確に対象が特定されている。ストーカー被害者の支援を行なうNPO法人「ステップ」の栗原加代美理事長が言う。

「毎年1~2件は必ず国内でストーカーによる殺人事件が起きており、GPSの装着は非常に有効だと思います。ですが、やはり身体と一体化させないと意味がありません。加害者の外出時に端末を持たせるという運用では、実質的に任意になってしまう。仮に不所持に対して罰金を科したところで、犯罪に突き進む人にとっては意味をなしません」

 昨年のストーカー相談件数は約2万2000件で、前年比でおよそ17%増となっている。

「そのうち8割くらいの人は警察からの警告で行為をやめるといわれますが、あとの2割、つまり4000人ほどは改善されない。かと言って、その全員にGPSを装着するわけにもいかないので、対象者を絞らねばなりません。実際には、相談回数が多い被害者の事案などが優先されるのではないでしょうか」(同)

 ストーカー規制法制定の契機となったのが、1999年に起きた「桶川ストーカー殺人事件」だった。被害を訴えながら殺害された猪野詩織さんの父・憲一さんが言う。

「いまの規制法の罰則は軽すぎますし、抑止力として機能していません。そもそもストーカー行為とは非常に再犯率の高い犯罪ですが、“法律の怖さ”が全く感じられないのが現状です。今後は、再犯を一つの基準として刑を重くする必要があると思います。またGPSにしても、こうした人たちが言われた通りに持ち歩くわけがなく、足輪だって切って外してしまうかもしれない。もし本気で取り組むのであれば、悪質なストーカーには体内に装着させる、そして5年ほど何も起こさなければ除去する。それくらいの措置をとらなければ意味がないと思います」

「新潮QUE」にて公開中の関連記事【韓国は“足輪型GPS”導入でも政府が検討 ストーカー対策「GPS活用案」を待ち受ける“壁”】では、相次いで起こるストーカーが引き起こす凶悪犯罪への対策について、現行法の問題点などを詳しく報じている。

週刊新潮 2026年8月27日号掲載

特集「韓国では再犯率が9分の1に 『凶悪ストーカー』にGPSを装着させよ」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。