77歳「殺人未遂」被告が病院から脱走! 検察と裁判所が犯したダブルミスのツケ
証拠隠滅や逃亡の恐れがない
検察をめぐっては東京地検特捜部の主任検事が捜査対象者と不適切な交際をするなどして懲戒免職処分を受けるなど、不祥事が相次いでいる。組織の不手際を隠蔽しようとする動きが働いたと非難されても仕方ないかもしれない。仮に逃亡中の被告が何らかの罪を犯した場合、さらに強い非難を浴びることは必至なのだが……。
それにしても一度逮捕された被告、それも77歳の高齢者が脱走を果たせたのはどういうわけだろうか。映画やドラマでは、それなりの戦略を練らないと達成できないミッションとして描かれるのが常だ。
実は今回、被告が入院中の病室前を警察官らが24時間体制で監視する状況にはなかったという。ポイントは函館地裁が下した「勾留執行停止」という判断にある。勾留の執行停止中は人道上の配慮からなので監視をつけないのが基本だ。
「大川被告が収容された函館市内の施設ではがん治療が行えないと判断され、勾留の執行停止が裁判官によって認められたということです。証拠隠滅や逃亡の恐れがないというのも判断の大事なポイントでしたが、逃亡してしまいました。検察の不手際に注目が集まりがちですが、裁判官はがん治療を必要としている被告が逃げる可能性を甘く見ていたと言われても仕方ないでしょう」(先のデスク)
過去、親族の葬儀への出席などが被告に予定される場合でも勾留の執行停止が認められてきた。が、今後はより厳しい運用が求められそうだ。
[2/2ページ]

