「八王子のスーパーで3人射殺したのは中国人」 平成の三大未解決事件「ナンペイ事件」警視庁の元エースがたどり着いた「新証言」 警察は全面解決目前で「キーパーソン」を取り逃がす大失態も

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なぜか捜査は終結し……

 Kは福建省の省都、福州市に隣接する福清市の龍田鎮という田舎町の出身だ。1990年、日本に初来日。横浜の居酒屋などで働いていたが、やがて強盗や窃盗に手を染めるようになった。“戦利品”の売却をあっせんする場が錦糸町の中国人クラブだった。

 ある一時期、錦糸町の盛り場に出入りする原氏の姿があった。Kらが入り浸っていた店を探し当てようとしていたのだ。

 一方、原氏は「Kが日本で起こした犯罪でカナダ警察に身柄を拘束させ、日本に連行せよ」という難題の極秘任務も帯びていた。カナダ司法省と粘り強く協議。長期間、書類のやり取りや交渉をくり返した末、Kが日本から出国する際、偽名旅券を取得し、それを使用した旅券法違反容疑で逮捕し、日本に引き渡してもらうことで合意した。苦心惨憺(さんたん)の末、Kの身柄が日本に引き渡されたのは2013年11月。当然ながら死刑相当の犯罪について被疑者がそう簡単に口を割るわけはない。そのため余罪として東京・葛飾や埼玉・熊谷での強盗事件などで再逮捕を重ね、ナンペイ事件の追及を続ける算段になっていた。

 しかしここで、原氏にとっては思いもよらぬ人事異動が発せられる。彼は突如、捜査一課から、副署長として築地署に異動となったのだ。Kの捜査は後任者が受け持ったが、ナンペイ事件についての供述を得られないまま、旅券法違反で執行猶予付きの判決が言い渡された。しかも用意していた再逮捕のカードも切られずになぜか捜査は終結。Kをカナダに逃げ帰らせてしまったのである。

 後編では、武田やKの売人仲間から得た極めて貴重な証言、そしてKのことをよく知る中国人ホステスが言い放った「衝撃の言葉」について報じる。

週刊新潮 2026年7月30日・8月6日号掲載

特集「八王子スーパー3人射殺 元担当刑事が前代未聞の調査報告会 『中国人K・Rの再捜査を!』」より

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