「ホテルを出たところで殴られ、歯が9本ぐらつくケガを」 中国人に襲われた前産経新聞支局長が明かす 「逮捕は飛行機で逃げる8分前のこと」
国外逃亡の8分前に逮捕
翌日、矢板氏は新幹線で台中に到着。10時20分から1時間の講演を行う。会場にいたのは試験と面接で選抜されたおおよそ100人の若者。だから、勝手に会場に入り込むことはできない。ホテル内ではカメラに写ることもあって廖は外で待っていた。
「講演後、基金会の方から“一緒にお弁当でも”と誘われたのですが、友人と待ち合わせがあったので丁重に辞退してホテルを出た。そこで襲撃されたのです」
矢板氏は口から出血し、歯科医院で診てもらったところ前歯9本がぐらついていたという。
「廖は私を殴ると、すぐにタクシーに乗って誰かに電話をかけた。そこで運転手が聞いたのは“任務完了!”という言葉だった。押収された携帯には“すぐに台湾を出なさい”という連絡の記録が残っている。このことからも犯行が計画的だったことが分かります。さらに廖はフリーマーケットに紛れ込み、上下黒の服から上が白、下が灰色の服に着替えている。午後4時のプサン行きの飛行機に乗る予定でしたが、台中国際空港の待合室のカメラに映った腕の入れ墨から犯人であることが分かりました。最後に私が顔を確認して逮捕となった。出発8分前のことです」
台湾では外国から入国した人物が、民主活動家やジャーナリストを襲っては国外逃亡する“ヒット&アウェイ”というテロが増えている。加えて中国では、国外であっても民族分裂活動を取り締まる「民族団結進歩促進法」が1日に施行されたばかり。今回の襲撃事件は中国政府が関与しているとの見方もあるという。
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