「年収は2年目で1000万円超え」 就活人気復活の総合商社 慶應卒の新入社員が明かすリアル 「年収、肩書きは捨てられなかった」
「5大商社の一部は当期純利益が1兆円の大台に乗ろうとしている」
日本経済が停滞した「失われた30年」でビジネスモデルを激変させて急成長を遂げ、「ホルムズ海峡封鎖」にも動じない、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事の5大商社。専門家や現役社員の証言を重ね合わせることで、その“強さ”の秘密を探りたい。
(2026年7月13日に「新潮QUE」で配信した記事をもとに再構成しました)
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「ここ最近、5大商社の一部は当期純利益が1兆円の大台に乗ろうとしていることで注目を集めています。三菱商事は今年度に当期純利益1兆1000億円の利益計画を、三井物産は28年度に1兆1000億円を目指す方針を中期経営計画で掲げています」
そう語るのは、総合商社の専門誌「週刊ブレーンズ」編集長の小淵良樹氏だ。
「さらに注目されるのは、両社とも1兆円の利益達成を一つの通過点と位置付け、その先を見据えた利益目標を掲げている点です。三井物産は『中期経営計画2029』で30年の当期純利益1兆4000億円超を、三菱商事も『Investor Day 2026』(26年6月3日開催)で30年度のイメージとして同1兆5000億円超を掲げており、利益目標の水準は一段と切り上がっています。両社は、1兆円を大きく上回る利益水準の実現を競う段階に入ったと言えます」
「年収と肩書き、これが捨てられなかった」
「商社不要論」が叫ばれた当時は学生からの就職人気も落ち込み、トップ10の常連から転落した。しかしその後、ビジネスモデルの“脱皮”に成功し、急成長を成し遂げたことで学生人気も復活した。
5大商社の一角、丸紅のある若手男性社員によると、
「数年前まで、トップ層の学生に人気の職種と言えばコンサルでしたが、ここ何年かで5大商社の人気がコンサルを上回ってきています。コンサルの仕事はAIにとって代わられる、という見方が出てきたこともあり、学生の間では『コンサルより商社』という風潮になってきています」
この若手社員は慶應義塾大学出身。
「学生時代はマルクスとか、そういう人文系の本に熱中していました。飲み屋なんかで、『それって剰余価値だよね』とか『そもそも所有という概念自体がおかしい』なんてことを友達に熱く語ったりするタイプでした。その僕が今所属しているのは『総合商社』。事業に投資して資産を保有し、それを雪だるま式に増やす資本主義そのもの、みたいな会社です」(同)
就職活動の際は5大商社のうち、三菱商事以外を受けたという。
「第一志望は三井物産だったのですが、受かったのは丸紅のみ。総合商社に行こうと思ったのは、やっぱり、年収と肩書き、これが捨てられなかったですね。せっかく慶應まで行ったんだから、という気持ちが就活の時によぎったんです」(同)
「2年目で年収1000万円を超えた」
そうしてつかみ取った“商社マンライフ”。
「僕は大学院卒だったので、1年目の額面の年収は600万円。2年目で1000万円を超えました。ボーナスは年2回で、1年目から1回130万円振り込まれました。毎月の手取りは、時給3000円の残業代込みで50万円くらい。未だに“こんなにもらっていいの?”と驚いています」(前出の丸紅の若手社員)
収入の面では何の不満もないようだ。
「入社してきた人の自己紹介なんかを聞くと、やっぱりみんな超がつくほど優秀でびっくりします。東大、京大、早慶が約半分を占めるのですが、その中でも上澄み、トップレベルの人材が集まっています。司法試験に受かって弁護士資格を持っているやつもいるし、プログラミングの世界的な大会で2位になったやつなんかもいます」(同)
「新潮QUE」にて公開中の関連記事【就活人気復活「5大商社」 慶應大卒「若手社員」が語る“商社ライフ”のリアル】では、再び就活人気のトップクラスに躍り出た5大商社を、純利益、平均年収など様々な点から徹底比較している。


