超進化するAIを前に「コンサルって本当に必要?」…生き残るコンサルに必要な「3つの価値」 AI時代にもクライアントから重宝される「唯一無二の仕事」とは
崩壊するヒエラルキー
このように戦略系を中心にAIに食われ、コンサルタントの価値が収斂された結果、戦略系、総合系、IT系といった、コンサル業界のヒエラルキーは崩壊する。
まずは、カテゴリの上下関係が変化し、同時に、カテゴリ間の相互参入が進む。戦略系コンサルは戦略を立てるだけでは仕事にならず、“業務”や“IT”や“AI実装”に手を広げる。
たとえば、BCGはテック・ビルド&デザイン部門であるBCG Xを擁し、戦略策定に加えて変革の実行やプロダクト・サービスの構築にまで支援領域を広げている。総合系は名前の通り、既に戦略、業務、ITと総合的に手を広げている。業務系やIT系のファームも、AIを使って上流案件を手掛けるようになる。
そして、各ファームの同質化が進んだ結果、カテゴリ自体に意味がなくなるだろう。
そして最後に、大学生のコンサル人気は終焉する。
もちろん、しばらくはブランド価値も、高給も残るかもしれない。転職市場での強さも簡単には揺るがないため、人気が一瞬で消えるわけではない。
だが、これまでコンサルが憧れの存在だった理由、すなわち「頭のいい人しか入れない」「最上流で大企業の方向性を決める」「華やかでスマートな仕事をする」といったイメージはいずれ消失する。
なぜなら、そのような華やかな部分はいずれも“AIに食われる”からだ。残る部分もAIに手が届かないリアルな領域を、AIと協働しながら進める仕事になる。
AIの中間処理産業
つまり、今後、コンサル企業の競争力はAIをどこまで深く業務に埋め込めているか、どんなデータを入力できか、どれだけ現場に接続できるか、になるだろう。そうなると、コンサル業務のかなりの部分は、AIのための“前処理”と“後処理”に近づいていく。
現場から得た情報を整理し、AIが分析できるように形に整え、出力された答えを人間社会の文脈にアレンジして顧客に渡す。言い方は悪いが、かなりの部分が「AIの下請け」のような仕事になる。コンサルはもちろん重要な仕事ではあるが、かつて学生が憧れた「頭脳エリートの花形職」とはかなり違ってくる。
コンサルはなくならない。だが、憧れの職業としてのコンサルは終わる。
少なくとも、これまで人気だった理由は、AIによって崩壊しかけている。これから残るのは、現場の情報をAIに流し込み、AIを動かし、AIの答えを人間社会に通す仕事である。華やかな知的職業というより、AIの中間処理業に近づいていく。果たして、学生たちはそれでもコンサルに就職したいだろうか。
前編【27年卒「就活戦線」も影響不可避…東大・京大生が殺到する「コンサル人気」が風前の灯火に 花形の「戦略系コンサル」が最も打撃を受ける“AI超進化”の皮肉な現実】では、コンサルがいかにして21世紀の花形職業となったかを振り返る。
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