「人の意見に耳を傾けること」がリーダーの条件だ 菅義偉元総理が語った「安倍総理に学んだこと」
※新潮QUEで配信中【「強い官邸」はいかに作られたのか――「愛されるより恐れられる」リーダーの条件】を再編集した記事です。
リーダーはイエスマンばかりに囲まれていてはいけない――。言い古されたフレーズなのだが、それは多くのリーダーがこの罠に陥りがちであることのあらわれとも言えるだろう。
第二次安倍内閣で7年以上官房長官を務め、歴代最高の3213回もの記者会見を行った菅義偉元総理は、会見回数が3000回を超えた時に、次のようなコメントを出している。
「皆さんとのやりとりは政策を担う私にとって貴重な情報源だ。これからも続けていきたい」
菅官房長官の会見では、時に記者との言い合いになるような場面も見られた。しかし、菅氏はそれも含めて「貴重な情報源」と捉えていたということだろうか。
こうした菅氏の姿勢には安倍晋三元総理の影響もあった。現在、「新潮QUE」で公開中の独占インタビューで菅氏は、「人の意見に耳を傾けること」の大切さを安倍元総理に学んだと語っている。以下、同記事の一部を抜粋してご紹介しよう。
***
安倍総理から学んだリーダーとしてのあるべき姿の一つに、「人の意見に耳を傾けること」があげられます。「安倍総理には一日に何度も会って話をしていた」と述べましたが、忙しい日程の合間でも、時に意に反するような情報や意見を持って行っても、安倍総理は嫌な顔一つせず私の話に耳を傾けていました。
こうした時に人を遠ざけるような態度を取ってしまうと、萎縮や遠慮が生じて次第に情報が入らなくなります。私は、官房長官時代も、総理になってからも、「私にとって耳の痛い話でも、遠慮なく話してほしい」と伝えていました。個人が持てる情報やアイデアには限りがあります。やはりチームを機能させられなければ、適切な判断や意思決定ができないためです。
リーダーの心得はと聞かれた際によく引用するのは、マキャベリの『君主論』の一説です。
〈恐れられるよりも愛される方が良いか、それとも逆か。……二つのうちの一つを手放さねばならないときには、愛されるよりも恐れられている方がはるかに安全である〉
もし実際に官僚たちから恐れられていたとすれば、それは私が生半可な説明では納得せず、彼らの都合のいいようには動かなかったからでしょう。
そしてこの一説を引くときに必ず付け加えるのが、「だからと言ってむやみに恐れられる必要はない」ということです。
(インタビュー:梶原麻衣子)
***
部下の言うことに耳を傾ける。かといって言いなりになるのではなく、適切に恐れられる――そんなリーダーが求められるのは言うまでもない。
菅氏へのインタビュー【「強い官邸」はいかに作られたのか――「愛されるより恐れられる」リーダーの条件】は、新潮QUEにて公開中。


