判定が覆ってサヨナラ DeNAの7点差大逆転で思い出すプロ野球珍幕切れ
6月4日のDeNA対楽天で、0対7とリードされたDeNAが8回に一挙7得点で同点に追いつき、最終回に劇的なサヨナラ勝ちを収めた。決着の場面では、代走・三森大貴の本塁タッチアウトがリプレー検証でセーフに覆った。忍者のようにタッチをかいくぐり、間一髪で本塁を陥れた三森は“神走塁”とたたえられ、一躍時の人になったのはご存じのとおりだ。【久保田龍雄/ライター】
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NPB史上初のコリジョン・サヨナラゲーム
そして、過去にも最後の最後で判定が覆った珍しい幕切れがあった。
史上初のコリジョン・サヨナラとなったのが、2016年6月14日の広島対西武だ。
2対2の9回裏、広島は2死から菊池涼介の安打と丸佳浩の四球で一、二塁とチャンスを広げる。次打者は8回に新井貴浩の代走として途中出場し、レフトに入っていた赤松真人だった。
守備固めでの起用が多かった赤松は「打撃はおまけみたいなもの。1打席の中で後悔しないように」と気合のひと振りで中前安打を放った。
二塁走者・菊池が好スタートを切り、サヨナラのホームを狙う。だが、センター・秋山翔吾のバックホームがそれたことで、捕手・上本達之が菊池の走路をふさぐ形になった。
左手を出すふりでフェイントをかけ、右手でベースタッチを試みた菊池だったが、上本のタッチが一瞬早く、木内九二生球審はアウトをコールした。
これに対し、広島・緒方孝市監督が「コリジョン! コリジョン!」と鬼の形相で叫びながらベンチを飛び出し、進路妨害をアピールした。
審判団がリプレー検証に入ると、約10分後、判定はセーフに覆った。NPB史上初のコリジョン・サヨナラゲームである。
アピールが報われ、連敗を「2」で止めた緒方監督は「確信はあった。(コリジョンが導入された)今季はああいうプレーは適用されている。また、他のチームでも何度も判定が覆っているのを見ている」と、思いどおりの結果に満足そうだった。
サヨナラ勝ちのヒーロー・赤松も、ベンチで成り行きを見守っていたときに、チームメイトから「これでアウトなら、相当持っていない」と冷やかされたという。祈りが天に通じ、「ちょっと喜ぶタイミングが難しかったですけど、結果セーフで良かったです」と10分遅れで喜びを爆発させた。
ここから広島は破竹の11連勝を記録し、25年ぶりリーグVに向けて独走態勢を固めることになる。
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