「児童会選挙の演説をチャットGPTで…」 小学生にまで浸透する“AIの罠” 読書感想文や「調べ学習」にもスマホを“活用”

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 プロ野球・読売ジャイアンツの阿部慎之助前監督(47)が18歳の長女に対する暴行容疑で警視庁に逮捕・書類送検された。この件では長女が父親の暴力をチャットGPTに相談したことが注目されている。対話型生成AIであるチャットGPTが公開されたのは2022年11月。わずか3年半の間に、広く若者に浸透していたことが露呈したのだ。(前後編の前編)

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 警視庁渋谷署は6月9日、阿部氏を暴行容疑で書類送検した。そもそもは5月25日、阿部氏が娘たちの喧嘩に割って入ったものの長女が口答えをしたため、思わず襟首をつかんで投げ飛ばしたというもの。だが、長女はチャットGPTに「父親から暴力を受けた。どうしたらいいか」と質問し、勧められたとおり児童相談所に電話で連絡。児相が110番通報をしたことで阿部氏は逮捕されるに至った。

 翌日、阿部氏が謝罪と監督辞任を表明した記者会見の席で、長女の手紙が読み上げられた。一部を抜粋しよう。

《父とのこのような大がかりな喧嘩というのは初めてのことであり、チャットGPTに相談した結果、匿名で相談できる児童相談所というものがありますよという形での説明書きがなされ、お電話をさせていただきました。どのようにすればいいか分からないといった形で児童相談所の職員に相談させていただいたにもかかわらず、どうしたらいいかといった私の意向が聞かれることなく警察に通報されるという形になってしまいました。/警察が来て一番驚いているのは自分自身ですし、父が警察に連行される姿をみて、私は目前で泣き崩れてしまいました。みなさんをお騒がせしてしまい大事になったこと深く反省しております。大変申し訳ございません。/実際、父はいつも陽気で私とはダジャレを読み合い笑い合う仲で、一緒に食事にも出かけるなど、通常の家族として交流しています。私のことを心配されている方をたくさんいらっしゃると思いますが、この点につきましては大丈夫ですので、ご心配のほどありがとうございます。このような大事に発展してしまったこと、私が言うのもなんですが非常に恥ずかしく思います。いまさらとはなりますが、けがに関する心配につきましては、私の体が丈夫だったこともあり心配はご無用ですのでご安心ください》

学習塾でAI

 父を気遣い反省している様子がよく分かる。だが、ネット上では《目前で泣き崩れてしまい》《ダジャレを読み合い笑い合う仲》《ご心配のほどありがとうございます》といった耳慣れない表現が注目され、この手紙も生成AIによるものではないかとの憶測まで飛び交った。会場で読み間違えた可能性だってあるのだが……。

 実際のところAIはどこまで若者に影響を及ぼしているのか、教育現場の方々に聞いてみた。まずは大手学習塾の講師だ。

「以前はいなかったのですが、最近の中学生や高校生の中には、読書感想文を書けという課題でAIやスマホを使い、そこに出てきた文章を書き写す子がいます。日本語を英訳する課題でも、スマホを使って調べた内容をそのまま回答に書く。『スマホを使ったらダメだよ』と注意すると、今度は隠れてやるようになる……」

 学習塾でカンニングをやっていては本末転倒だ。

「うちの塾は学習する習慣を身につけることを目標にしているので、そういう子は成績も伸びません。結局は辞めていってしまいます。少しでも楽をしたいと考えるような子はスマホでズルをしがちです。もちろん、難関大学を目指すような子は努力しますし、自分の頭で説こうとします。個人差が大きいですね」(大手学習塾講師)

 小学生ならまだ大丈夫かといえばそうでもない。小学校教諭は言う。

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